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令和 4年 2月 総務常任委員会-02月24日-01号

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  1. 藤沢市議会 2022-02-24
    令和 4年 2月 総務常任委員会-02月24日-01号


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    最終取得日: 2023-05-14
    令和 4年 2月 総務常任委員会-02月24日-01号令和 4年 2月 総務常任委員会 総務常任委員会の記録 令和4年2月24日 藤沢市議会                   目   次 令和4年2月24日 (1) 議案  第88号  藤沢市職員の勤務時間等に関する条例の一部改正について …… 4   議案  第89号  藤沢市職員の育児休業等に関する条例の一部改正について …… 4   議案  第90号  藤沢市非常勤職員の報酬等に関する条例及び藤沢市一般職員の             給与に関する条例の一部改正について …………………………… 4 (2) 陳情 3第14号  令和3年度子育て世帯臨時特別給付における不公平是正を求め             る陳情 ………………………………………………………………… 7 (3) 報   告  ①  藤沢市人権施策推進指針の改定について …………………………23          ②  「藤沢DX推進計画」及び「藤沢市スマートシティ基本方針」             の策定について ………………………………………………………27          ③  藤沢市国土強靭化地域計画の策定について(最終報告) ………50
    1.日   時  令和4年2月24日(木) 午前9時30分開会 2.場   所  第1議会委員会室(全ての出席者がオンラインによる参加) 3.出 席 者      委 員 長  神 村 健太郎      副委員長  山 口 政 哉      委  員  柳 沢 潤 次   原 田   建            谷 津 英 美   井 上 裕 介            佐 野   洋   武 藤 正 人            柳 田 秀 憲      欠席委員  な し      議  長  佐 賀 和 樹      副 議 長  大 矢   徹      傍聴議員  味 村 耕太郎   安 藤 好 幸            松 長 由美絵   北 橋 節 男            永 井   譲   杉 原 栄 子            東 木 久 代   有 賀 正 義            塚 本 昌 紀   松 下 賢一郎      意見陳述者 ■■■■■■■      理 事 者  和田副市長、林総務部長、戸塚総務部参事及川職員課主幹、            向山情報システム課長、            福田子育て・生活支援給付金担当参事行革内部統制推進室長、            宮原企画政策部長三ツ井企画政策部参事杉田企画政策課主幹、            横田人権男女共同平和国際課長古谷人権男女共同平和国際課主幹、            佐藤デジタル推進室長入澤デジタル推進室主幹、            谷本デジタル推進室主幹斎藤防災安全部長幸田防災安全部参事、            鴨下防災安全部防災安全担当参事鈴木防災政策課主幹、            平本防災政策課主幹金指危機管理課長吉村市民窓口センター主幹、            川口子ども青少年部参事作井子育て給付課長阿部環境部参事、            小川都市計画課主幹大貫建築指導課主幹三上都市整備部参事、            張ケ谷公園課長麻生みどり保全課長平田道路河川部参事、            森井河川水路課長佐藤道路整備課長飯田道路維持課長、            近藤下水道部参事中村下水道管路課長真間下水道部参事、            阿部消防総務課主幹、その他関係職員      事 務 局  藤本議会事務局長村山議会事務局参事、浅上議事課長、            榮議事課課長補佐八木議事課主査、名富議事課書記藤井議事課書記 4.件   名  (1) 議案  第88号  藤沢市職員の勤務時間等に関する条例の一部改正について    議案  第89号  藤沢市職員の育児休業等に関する条例の一部改正について    議案  第90号  藤沢市非常勤職員の報酬等に関する条例及び藤沢市一般職員の給与に関する条例の一部改正について  (2) 陳情 3第14号  令和3年度子育て世帯臨時特別給付における不公平是正を求める陳情  (3) 報   告  ①  藤沢市人権施策推進指針の改定について           ②  「藤沢DX推進計画」及び「藤沢市スマートシティ基本方針」の策定について           ③  藤沢市国土強靭化地域計画の策定について(最終報告)       ────────────────────────────── ○神村健太郎 委員長 ただいまから総務常任委員会を開会いたします。       ────────────────────────────── ○神村健太郎 委員長 本日はオンラインを利用した委員会の開催となります。       ────────────────────────────── ○神村健太郎 委員長 オンラインで出席されている市側職員におかれましては、出席状況の確認ができましたので、オンライン会議システムでの画面表示をオフにしていただいて結構です。       ────────────────────────────── ○神村健太郎 委員長 お諮りいたします。委員会の日程は、お手元に配付したとおり進行したいと思いますが、御異議ありませんか。               (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○神村健太郎 委員長 御異議がありませんので、そのように決定いたしました。       ────────────────────────────── △(1) 議案 第88号  藤沢市職員の勤務時間等に関する条例の一部改正について    議案  第89号  藤沢市職員の育児休業等に関する条例の一部改正について    議案  第90号  藤沢市非常勤職員の報酬等に関する条例及び藤沢市一般職員の給与に関する条例の一部改正について ○神村健太郎 委員長 日程第1、議案第88号藤沢市職員の勤務時間等に関する条例の一部改正について、議案第89号藤沢市職員の育児休業等に関する条例の一部改正について、議案第90号藤沢市非常勤職員の報酬等に関する条例及び藤沢市一般職員の給与に関する条例の一部改正について、以上3件を一括して議題といたします。  これら3議案は本会議で説明がありましたので、直ちに質疑を行います。質疑はありませんか。 ◆柳沢潤次 委員 おはようございます。まず、議案第88号について質問をいたします。この条例の改正は、新たに不妊治療のための特別休暇を取ることができるようになったわけで、労働条件が改善をされたということになるわけです。さらに、会計年度任用職員臨時的任用職員は1年以上勤務していることが条件だったけれども、今回、1年以上が撤廃されたと。これも改善されたというふうに思います。  そこで、これは職員の場合ですけれども、児童養育休暇、子の看護休暇、そして、家族看護休暇、短期の介護休暇について、年間どれくらいの職員がこれらの休暇を取っておられるのか、まずお聞かせいただきたいと思います。 ◎菊池 職員課課長補佐 職員の令和2年の休暇の取得の実績でお答えさせていただきます。まず、児童養育休暇が17人、子の看護休暇が366人、家族看護休暇が341人、短期の介護休暇につきましては37人となっております。 ◆柳沢潤次 委員 介護休暇を取っている職員がそれほど多くないように思いますけれども、その理由についてお聞かせをいただきたいと思います。 ◎菊池 職員課課長補佐 介護休暇の取得につきましては、令和2年、3人の取得がございました。少ない理由として考えられますのは、この介護休暇なんですけれども、先ほど申し上げました特別休暇とは取得の仕方がちょっと異なりまして、日にち単位の取得というものではなくて、3回を超えず、かつ、通算して6か月を超えない範囲内で、指定する期間を希望した上で申し出るという仕組みになっておりますので、取得のしやすさが若干違うことが考えられるかと思っております。 ◆柳沢潤次 委員 それでは、議案第89号について、1点だけお聞かせをいただきたいと思います。今回、会計年度任用職員の育児休業の要件緩和が行われたわけであります。今までは育児休業を何人の方が取っておられたのか、その点だけお聞かせいただきたいと思います。 ◎菊池 職員課課長補佐 会計年度任用職員の育児休業の取得でございますが、令和2年度につきましては、システムを導入している職場の人数としましては7人の実績がございました。 ◆原田建 委員 今お聞きをしていて、介護休暇の取得のしやすさの問題は改善をする余地があるのではないかと思ったんですが、この辺は課題として捉えて、何らかの対応が取られるということは今後あるんでしょうか、お考えをお聞かせください。 ◎及川 職員課主幹 介護休暇の取りやすさをもう少し改善したらというお話でございますけれども、今回の法律でも、これは育休でございますけれども、取りやすさを、しっかり職場の環境づくりをすべきということがうたわれてございますので、例えば介護休暇を取りやすいように所属長が面談をするとか、そういった環境整備については今後も行ってまいりたいと考えてございます。 ◆原田建 委員 ありがとうございます。  こういった休暇が利用されることに伴って、例えば職員全体の自己都合による退職とか、これまでの退職に関わる傾向の課題の改善や変化ということは何らか捉えておられるのでしょうか、お聞かせください。 ◎及川 職員課主幹 普通退職の理由を正確に全て把握はしてございませんけれども、介護休暇等々の整備がなされれば、介護による離職者というのは減っていくものだと思ってございますし、また、休暇だけではなくて、介護に限って言えば、例えばテレワークとかそういったことも今後導入させていただいて、介護と仕事が両立できるような環境づくりに努めてまいりたいと考えてございます。 ◆原田建 委員 ありがとうございます。  今、正確な数字を覚えているわけではないんですが、自己都合による退職とかは、割とこれまでそれなりに市の職員の中であるなということは感じていたので、こういった様々な制度改正によって、そのあたりが――そもそもどういう理由で退職をされるのかということの捉えもそうなんですけれども、それがどういうふうに改善されているのかということについても、今後、把握をしていく必要があるのではないかなと思うんですが、そのあたりについて確認をさせていただきたいと思います。 ◎及川 職員課主幹 普通退職の理由につきましては、今後、もう少しヒアリング等を可能な限り行いまして、退職の理由について分析をした上で、離職者が制度で防げるものは防げるように検討してまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。 ○神村健太郎 委員長 ほかに質疑はありませんか。よろしいでしょうか。                (「なし」と呼ぶ者あり) ○神村健太郎 委員長 休憩いたします。       ──────────────────────────────                 午前9時41分 休憩                 午前9時42分 再開       ────────────────────────────── ○神村健太郎 委員長 再開いたします。  これで質疑を終わります。  これから議案第88号、議案第89号及び議案第90号に対する討論を行います。討論はありませんか。                (「なし」と呼ぶ者あり) ○神村健太郎 委員長 これで討論を終わります。  採決いたします。議案第88号、議案第89号及び議案第90号は可決すべきものとすることに賛成の方の挙手を求めます。                  〔賛成者挙手〕 ○神村健太郎 委員長 挙手全員。したがって、これら3議案は可決すべきものと決定いたしました。  休憩いたします。       ──────────────────────────────                 午前9時43分 休憩                 午前9時45分 再開       ────────────────────────────── ○神村健太郎 委員長 再開いたします。  オンラインで出席されている市側職員におかれましては、出席状況の確認ができましたので、オンライン会議システムでの画面表示をオフにしていただいて結構です。       ────────────────────────────── △(2) 陳情 3第14号  令和3年度子育て世帯臨時特別給付における不公平是正を求める陳情
    ○神村健太郎 委員長 日程第2、陳情3第14号令和3年度子育て世帯臨時特別給付における不公平是正を求める陳情を議題といたします。       ──────────────────────────────   陳情  3第14号  令和3年度子育て世帯臨時特別給付における不公平是正を求める陳情 【陳情項目】 1.政府の経済対策の一環で「未来社会を切り拓く」『新しい資本主義』の起動」の元の「令和3年度子育て世帯への臨時特別給付」がなされましたが、所得制限で給付を受けられていない藤沢市の子どもに、藤沢市独自の給付策を講じてください。 2.政府の経済対策の一環の「未来社会を切り拓く『新しい資本主義』の起動」の元の令和3年度子育て世帯への臨時特例給付」で、児童手当基準の所得制限が設けられたことで給付がなされていない子どもがいます。国に、所得制限を撤廃して給付されていない子どもにも国の責任で給付されるよう意見書を提出してください。 【陳情理由】  世帯主の年収による制限を設けて給付金を給付したことは、政治による子育て世代への差別であり、給付の有無によって子育て世代と子どもたちを分断してしまったため。 ① 「未来社会を切り拓く『新しい資本主義』の起動」と銘打った給付で、困窮者救済のための給付ではなく、コロナ禍で行動が制限された子どもたちの活動への支援であったはずです。給付の受益者は日本の未来を支える子ども自身であり、1人の人間としての子どもの権利であったにも関わらず、保護者の所得で子どもの権利を差別化したことは、憲法第14条「法の下の平等」、又は子どもの権利条約第2条「差別の禁止」にも違反している可能性があります。 ② 今回の給付には、児童手当のシステムを見直すべきという提言がある中で、児童手当の基準が用いられました。15歳以下の年少扶養控除は廃止されたため、扶養親族等が児童2人と年収103万以下の配偶者の世帯で世帯主960万円以上の家庭の子どもは生活力がないにも関わらず「年少扶養控除なし」「児童手当なし」の状態であるのは、最低生活費部分に課税が及ぶことになり、憲法の要請からも適切でないと考えられると  日本税理士連合会「令和4年度税制改正に関する建議書」 Ⅳ税制改正建議項目【所得税】 2.医療費控除を見直し、年少扶養控除を復活させること。(2)年少扶養控除でも述べられています。 ③ 所得制限を受けた世帯は裕福とは言えないにも関わらず、この層に多くの負担が集中しています。そもそも世帯の豊かさは「所得」だけでは測れません。晩婚化に伴う高齢出産で年収は高いが退職間近である、退職金がなく月々の給与に上乗せされている、親の介護費用を負担している、などといった個別の事情を全く考慮できていません。この給付の所得制限は2020年度の所得が基準でしたが、給付を受けられなかった子どもには、感染症対応のために一時的に所得が上がった医療従事者を保護者に持つ子どももいました。 給付例   注:片働きは、「専業主婦(夫)世帯」またはシングル世帯  例1  共働き(幼小中子ども3人):夫年収900万円、妻年収60万円(世帯年収960万円)                      →30万円給付(児童手当年42万)  片働き(幼少中子ども3人):年収960万円 →給付されない(特例給付年18万円)  例2  共働き:夫年収950万円、妻年収950万円(世帯年収1900万円)→給付  片働き:年収960万円                   →給付されない  例3  海外単身赴任 専業主ふ世帯:年収1500万円        →給付  国内単身赴任 専業主ふ世帯:年収960万円     (実質賃金900万、帰省費等単身赴任手当60万)    →給付されない なお、多子世帯では、世帯の構成人数が多いにも関わらず税制・所得制限などの設計でもほとんど考慮されていないか、考慮があっても十分でないことから、一人あたりの可処分所得は年収と比較して驚くほど少なくなります。 ④ 「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金Q&A」(第6版/令和3年12月27日)において、地方創生臨時交付金をこの給付に活用できるよう制度が見直されました。この交付金を活用して、所得制限で給付を受けられなかった世帯への給付を拡充する自治体も多数出てきています。 ⑤ 所得制限という考え方の弊害は、障害者福祉・慢性特定疾患の子ども達にも影響を及ぼしています。 障害福祉サービスについて、厚生労働省のHPによると、所得制限以内の利用料は、最高9,300円/月から所得制限を越えると37,200円/月に上がります。(この場合は世帯所得) ⑥ 政治の世界において、中所得層(片働き960万円世帯)は支援から排除するという考えが広まっていることは問題です。親の見かけの収入で、子どもはどんどん支援から切り離されていく仕組みになっており、所得制限世帯はいつも給付の対象から外される無念さ、疎外感を持っています。政府が子どもや親を分断することにより、社会の連帯感を喪失させ働く親の意欲も薄れさせかねません。このような考え方は欧米の主要国にはないように思います。 ⑦ 新型コロナウイルス感染症によって、世の中は大混乱になりました。大人たちにとっても経験のない事態は、仕事や家庭生活に大きな影響を及ぼしました。学校、幼稚園、保育園の突然の休校は、勉強をどう進めれば良いかわからない子、慣れないオンライン授業に戸惑いを感じる子、両親ともエッセンシャルワーカー等で一人家に残された子、公園に行きたくてもじっと家で我慢しなければならなかった年少の子、どの子ども達にも不安と我慢の日々でした。学校が始まっても分散登校でクラスの友だちの半分とは会えず、多くの行事は運動会から修学旅行に至るまで中止になりました。どの子どもにとっても、この2年間は本来の学びが失われた状態で、この影響が今後の人生のどこにまで及ぶかは計り知れません。  この給付における所得制限をきっかけに「敵対的ふるさと納税」という言葉も生まれました。数ある自治体から藤沢を選んで暮らしている全ての子育て世帯と子どもたちに温かい対応をお願いします。                                 2022年2月9日                            住所 ■■■■■■■■■■■                            氏名 ■■■■■■■■■■■ 藤沢市議会議長   佐賀和樹様       ────────────────────────────── ○神村健太郎 委員長 本件につきましては、趣旨説明の希望がありますので、意見陳述者の方の入室をお願いいたします。               〔■■■■意見陳述者入室〕 ○神村健太郎 委員長 最初に、審査の手順について説明をいたします。  まず、意見陳述者の方から本陳情における趣旨説明を5分以内で発言をお願いいたします。なお、5分の時点でベルが鳴りますので、速やかに終了してください。  次に、趣旨説明終了後、委員から意見陳述者の方に対する質疑を行います。質疑が終了しましたら、意見陳述者の方は退席していただき、委員による陳情の審査を行います。  それでは、ただいまから陳情の趣旨説明を行います。説明の際は、冒頭、自己紹介をしていただき、御説明をお願いいたします。 ◎■■■■ 意見陳述者 令和3年度子育て世帯臨時特別給付金が給付されなかった家庭は、度重なる子育て支援から切り離されることで、今回も悲しい思いをいたしました。モデル世帯である専業主婦と子ども2人の世帯主年収960万円の世帯は決して裕福ではないということをまず申し上げたいと思います。  世帯の豊かさは一律に所得だけでははかれません。都会ほど子育てにかかる費用は高くなりますが、ここ藤沢も子育てに費用がかかる町です。  今回の給付金は、コロナ禍で学ぶ機会、外で元気に遊ぶ機会を失われた子どもたち全員への応援の給付であったはずです。給付されなかった子どもには、自分の未来はこの国に応援されていないのかと感じた子も少なくないと聞きます。その子どもたちの心の内を想像すると、本当に胸が痛みます。  子どもたちだけではありません。960万円という年収を得るために努力してきた親たちをもがっかりさせました。960万円という年収は決して低いとは言えませんが、年収1,000万円前後の層がいつも狙い撃ちにされ、努力して所得を増やすほどに年少扶養控除なし、所得制限という子育て罰を受ける構造になっているのです。このようなことが度重なれば、その親たちも勤労意欲を失いかねません。  子育て支援は、親だけではなく、子どもを支援するものです。給付金の10万円をどのように使うかは子どもたちに託されていたはずです。学費に使う子、ゲームに使う子、疲れた親のために感謝の意を表すために使う子、様々だったでしょう。しかし、給付されなかった子どもたちには、その権利すら与えられなかったのです。給付されなかった子どもたちも、給付された子どもたちと同様に、将来、国や自治体に納税する義務を負っているのです。  子育て世代間の所得による税の公平性は累進課税によって保たれています。そこに所得制限を設けて、数々の支援や給付を行うことにより、可処分所得が逆転し、その幅は所得制限つきの支援や給付が増えるごとに増幅していきます。多子世帯では、さらに増幅します。  児童手当の所得制限基準で実施された今回の給付は、モデル世帯年収960万円の家庭には給付がなされない一方、高収入の共働き世帯には給付がなされるなど、子育て世代間の所得税の公平性をさらに不公平なものにしてしまいました。世帯主年収960万円のモデル世帯は決して裕福ではないにもかかわらず、全くの自助の状態です。  子どもへの投資は、子ども本人のためだけではなく、日本社会全体のためであります。子どもが大切ではないという人は一人もいないと思います。しかし、今の日本は子育て罰の状態だと思います。  子育て支援における所得制限の問題は、口には出せないセンシティブなものです。しかし、子育て支援における数々の所得制限については、疑問を持っている世帯は少なくないと感じます。それは、支援を受けられている子育て世帯から、分断する制度に疑問を持っている若者世代、孫を持つ高齢者にまで至ります。10万円給付をきっかけに、これまで子育て支援から排除されていた世帯とその周辺は、この国は子育てに冷たいのかと感じ始め、声なき声は大きくなりつつあります。  所得制限を撤廃する自治体は日々増加しています。お配りした資料は、2月8日まで私が把握したものですが、2月9日以降も私が把握しているだけで55自治体が所得制限の撤廃を決めました。どうか全ての子どもたちと親たちを悲しませないよう、まだ10万円が給付されていない18歳以下の藤沢の子どもたちにも温かい対応で給付をしてください。  地方創生臨時交付金や独自の財源を用いても給付が難しい自治体もあり、所得制限撤廃への判断が分かれています。同じ国への納税の義務を果たしながらも、給付の有無があることは、国全体において大きな不公平を生じさせています。政府の責任の下、所得制限を撤廃して給付が行われるよう、意見書を提出してください。 ○神村健太郎 委員長 趣旨説明が終わりました。  この陳情に関し、意見陳述者の方に対する質疑はありませんか。 ◆原田建 委員 せっかくなので。周りの皆さん、特に同世代の御家庭の間で、具体的にそういうことをめぐる話が出たりとか、子どもの間で何かそういうことによって課題が見えた点、もし具体的なケースがあったのであれば、少し教えていただきたいと思います。 ◎■■■■ 意見陳述者 所得のことに関しますので、表立ってというか、知り合いで、あなたは給付金をもらいましたか、もらえませんかということは、私はできませんでした。しかし、私のこの給付金を通じて知り合った仲間なんですけれども、それはSNSなどを通じて知り合いました。その方たちの周りには、本当に子どもが学校でこの給付金をもらえるか、もらえないかで、ちょっと口を滑らせて、もらえないんだと言ってしまったときに、おまえ、金持ちなのかというふうにいじめられたりだとか、先生が、今日、皆さん、給付金を何に使いますかと、先生もうっかりしてしまったのでしょうけれども、もらえない子がいるという配慮がない発言をされて、悲しい思いをしたという子もいました。  あと、弟が給付金をもらえないというお兄さんがいました。そのお兄さんは大学生なんですけれども、お母さんが多分医療従事者で、いつもは960万円を超えないんですが、コロナで960万円を超えてしまったということがありました。それで、この給付金を高校生の弟さんがもらえなかったという悲しい思いを――いつもは960万円を超えないにもかかわらず、令和2年度にだけ960万円を超えたという方もいました。  あと、お母さん同士でも、給付金をもらったから旅行に行ったんだわというお母さんがいて、悲しい思いをした、でも、何も自分は言えなかった……。  本当に960万円で子ども2人を育てたり、3人を育てたりしている家庭は、本当になくてもいいという気分も――余裕を持った家庭ばかりではないと本当に感じました。 ◆原田建 委員 ありがとうございます。SNSなどで私も見る限り、本当にそういう課題が皆さんから結構出てきているなというのは拝見をしておりました。  1つ、意見陳述者に伺いたいのは、今回、18歳以下の子どもたちにおける不公平間の是正ということで理解をするわけですけれども、18歳以上に関しても、私なんかはそこも隔てがなく、給付なりがされるべきだろうと思っていたんですけれども、その辺について、意見陳述者としてのお考えが何かあればお聞かせをいただきたいと思います。 ◎■■■■ 意見陳述者 私も原田委員と同様に考えております。「子育て罰」という本を出版された末冨先生という方がいらっしゃるんですが、その本を読んで、いろいろ勉強しましたし、SNSを通じて仲間にも出会い、いろいろと勉強させていただきました。国の話になってしまいますが、この国は子育てにかけるお金が欧米の諸国に比べすごく少ないと感じております。今、この国は普遍給付ではなく、選択的給付というふうに、960万円という所得をつけて、全て子育て支援を行っております。それもやめるべきだと考えますし、包括的支援、総合パッケージという形で、大学卒業まで――少子化を抑えるためには、子どもを安心して生み育てることができる世の中でなくてはなりません。  今、子どもの産み控えが多いという現状も把握いたしました。それは、この国では、本当に進学までさせようと思ったら、960万円であっても、1人か2人が限界です。3人以上子どもが増えなければ、少子化対策にはなりません。3人以上子どもを育てるためには、やはり国の支援がないと無理だと思います。今、大学卒業までの奨学金を借りるに当たっても、所得制限があります。せめて奨学金も所得制限なく借りられる世の中になってもらいたいと思っております。  大学と言いましたが、全ての人が大学に行く必要はないという考えもありますけれども、今、人口減少というのは、人類の歴史で止めることができないものです。人口減少が起きるのでしたら、科学技術の発達というものも必要だと考えています。そのためには、多くの子どもたち、勉強したいと考える子どもたち全てが満足に大学まで行って勉強できる環境を国が整えてくださるのが本当にいいと思っています。 ○神村健太郎 委員長 ほかに質疑はありませんか。よろしいでしょうか。                (「なし」と呼ぶ者あり) ○神村健太郎 委員長 これで意見陳述者の方に対する質疑を終わります。  意見陳述者の方は退席をしていただいて結構でございます。               〔■■■■意見陳述者退席〕 ○神村健太郎 委員長 次に、この陳情に対する市当局の考え方について説明を求めます。 ◎林 総務部長 それでは、陳情第3第14号令和3年度子育て世帯臨時特別給付における不公平是正を求める陳情について御説明申し上げます。  この陳情につきましては、1点目としては、令和3年度子育て世帯への臨時特別給付について、所得制限で給付を受けられていない藤沢市の子どもに藤沢市独自の給付策を講じること、2点目としては、国に対し、所得制限を撤廃して、給付されていない子どもにも国の責任で給付されるよう、意見書を提出することを求めるものでございます。  陳情理由につきましては、記載のとおりでございます。  令和3年度子育て世帯への臨時特別給付につきましては、令和3年11月19日閣議決定のコロナ克服・新時代開拓のための経済対策の「分配戦略~安心と成長を呼ぶ『人』への投資の強化~」におきまして、新型コロナウイルス感染症が長期化し、その影響が様々な人々に及ぶ中、子育て世帯については、我が国の子どもたちを力強く支援し、その未来を開く観点から、児童手当の本則給付の支給対象となる児童及びそれに準ずる18歳以下の児童を養育する世帯に、ゼロ歳から18歳までの子ども1人当たり10万円相当の給付を行うものでございます。  本給付金事業につきましては、国において所得制限の有無など、様々な議論を経て、国が制度設計を行い、本市においては、国制度の範囲において、国庫補助金を財源として事業実施しているものでございます。  いずれにしましても、本市としましては、給付金事業における所得の再分配機能につきましては、国の責任において制度構築されるべきであり、かつ、一般財源には限りがあることから、国の制度に沿って着実に給付事務を進めてまいりたいと考えております。  以上で陳情3第14号の説明を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。 ○神村健太郎 委員長 説明が終わりました。  これから質疑を行います。質疑はありませんか。 ◆柳沢潤次 委員 それでは、質問させていただきます。
     陳情項目1についてでありますが、子育て世帯臨時特別給付金は、先ほども話がありましたが、児童手当に準じて所得制限をつけたことによって、10万円の給付が支給されない世帯に対して、市で独自に支給を求めているものです。部長の説明では、国が制度設計したものだから、国が責任を持つべきだということ、そして、市としては、一般財源に限りがあるから、独自に施策を出すのは大変難しいという説明でありました。  そこでまず、藤沢市の場合、所得制限960万円、配偶者と子ども2人を扶養の場合ですけれども、支給の対象にならない児童数はどれくらいになるのか、その数字をお聞かせいただきたいと思います。 ◎三膳 子育て・生活支援給付金担当主幹補佐 令和3年度子育て世帯臨時特別給付金事業において、所得制限で支給対象とならない児童数は約1万5,000人になります。 ◆柳沢潤次 委員 1万5,000人だということであります。  そうしますと、市が独自に所得制限を外した世帯の18歳未満の子どもに支給した場合、財源はどれぐらいになるのか。掛ける10万円でいいわけですが、お聞かせください。 ◎三膳 子育て・生活支援給付金担当主幹補佐 所得制限を廃止し、児童1人当たり10万円を給付する場合、約15億円の財源が必要となります。 ◆柳沢潤次 委員 15億円あればできるということでありますが、そこで、陳情には、地方創生臨時交付金を活用できるではないかということが書いてありますが、その財源を充てることは私も十分できるんだろうというふうに思いますが、その点はどうでしょうか、お聞かせください。 ◎三膳 子育て・生活支援給付金担当主幹補佐 国は当初、市単独で給付金を支給する場合には、当該部分については国からの補助はなく、各市町村で予算措置を行うこととされておりました。しかし、その後、12月28日付のQAにおきまして、各自治体の判断で地方創生臨時交付金を活用することが可能とされたものでございます。なお、令和3年度の交付金の実施計画の国への提出が既に締切りをされており、令和3年度の事業としては充てることができません。 ◆柳沢潤次 委員 陳情項目の2についてでありますが、国に所得制限の撤廃を求めているわけですが、市として、所得制限があることについて、国の制度設計の下で進めているわけですが、市としての見解はどうなのかということをお聞かせいただきたいと思います。 ◎三膳 子育て・生活支援給付金担当主幹補佐 本給付金事業につきましては、国が制度設計を行い、本市においては、国制度の範囲において、国庫補助金を財源として事業実施しているものでございます。本市としましては、給付金事業における所得の再分配機能につきましては、国の責任において制度構築されるべきであると考えております。 ◆柳沢潤次 委員 政府は「新型コロナウイルス感染症が長期化しその影響が様々な人々に及ぶ中、我が国の子供たちを力強く支援し、その未来を拓く観点から、子育て世帯に対する臨時特別給付を実施いたします」というふうに言っているわけです。これが目的です。その趣旨からすれば、所得制限を設けて、貧困対策として給付するのではなくて、広くコロナで影響を受けた子どもたちを支援すべきだというのがこの給付金の性格なわけです。国は本来、所得制限をつけないで設計すべきだったと考えますけれども、その目的からして、市として所得制限についての考え方をもう一度お聞かせいただきたいと思います。 ◎福田 子育て・生活支援給付金担当参事 先ほどの御答弁の繰り返しとなってしまうとは思いますけれども、こういった給付金の事業につきましては、財源更正等も含めまして、国の責任において制度構築されるべきというふうに本市としては考えております。 ◆武藤正人 委員 よろしくお願いします。  まず、先ほど意見陳述者の方が言われていた差別とか分断の話でありますけれども、もともと国でこの給付金をやるときにそういった話もありまして、全世帯に給付するというような話もあったと思うんです。そういった中で、今回、所得制限を設けるということで、議論が国であったときに、こういった差別とか分断というような話も出てきたと思うんですけれども、先ほど意見陳述者のお話があったように、不用意な言葉で分断とか差別があったというようなこともおっしゃっておりましたけれども、そういったことについて、市としてはどういう見解をお持ちなのか、また、そうしたことは把握しているのかお伺いしたいと思います。 ◎三膳 子育て・生活支援給付金担当主幹補佐 市民からの御意見、その他につきましては、所得超過に関する問合せとしましては、ウェブからのお問合せを約30件弱ほどいただいております。その中で、電話でのお問合せにつきましては、集計はしておりませんが、一定数いただいたところでございます。御意見の多くとしては、子育て世帯への給付なら、収入に関係なく一律に給付すべき、あるいは、税金を多く納めているので、給付されないのは不公平、納得できないなど、御意見をいただいたところでございます。今回の事業につきましては、先ほど御答弁させていただいたとおり、国の制度設計の中で事業を進めているものでございます。 ◆武藤正人 委員 教育委員会は今日出てきておりませんけれども、学校でのそういった対応については、やはり神経を使ってやるべきだと思うんですけれども、そういったことについては、何か指導的なものを教職員の方とかにされていたんでしょうか。 ◎福田 子育て・生活支援給付金担当参事 申し訳ございません、その御質問の部分については、こちらでは把握をしておりません。 ◆武藤正人 委員 こうしたことをやるときは、そういったことも含めてきちっとやっていただきたいと思います。  次に移りたいと思いますけれども、先ほど柳沢委員のほうから地方創生臨時交付金の関係につきまして質疑がありましたけれども、これは締切りを過ぎていたので駄目だったということで、本市は対象になっていないのか、できなかったのか、分かりませんけれども、これはたしか1月末が締切りだったと思うんですけれども、そういったことを含めて対応はしていなかったのか、対応すべきではなかったのかというふうに思うわけですけれども、これについてお伺いしたいと思います。 ◎三膳 子育て・生活支援給付金担当主幹補佐 地方創生臨時交付金に関しましては、先ほど御答弁させていただいたとおり、国から示されたのは12月末という形になっております。その時点におきまして、本市の状況としましては、令和3年度の補正予算などに充当、あるいは、令和4年度に繰り越しまして、当初予算に充当するなど、多くの使途が既に決まっているような状況でありまして、市独自の給付として、児童1人当たり10万円、事業費として15億円を給付する場合には、多くの一般財源で補う必要があるというふうな状況でございました。そのようなことから、本市としては国制度の範囲内において事業を実施したものでございます。 ◆武藤正人 委員 では、こういった給付金に対して臨時交付金を使うというような議論はされたんでしょうか。頂いた資料からは、ほかの自治体では、できているところも幾つかあるというふうにありますけれども、そういった議論はされていたのか、されていなかったのか伺いたいと思います。 ◎福田 子育て・生活支援給付金担当参事 この制度とか給付金のお話が出てきた中で、様々な議論を庁内でもさせていただきました。子ども青少年部を含め、様々事業をどのように進めていくかというところで議論した中で、本市としましては、先ほど御答弁させていただいたように、国の制度の範囲内で執行するという結論に至っております。 ◆原田建 委員 柳沢委員と武藤委員が大分聞いていただいたので、そこの確認なんですけれども、今言われた臨時特別給付金を、今、財政として、新年度に向けて繰越しといったことで、財源更正の話が出てきているわけですけれども、地方創生臨時交付金の活用において、まだ余裕があるのではないかと思うんですが、財政としての何かしら優先順位や事業化との関係で、こういうものに優先して使うんだ、こういうものは使えないといったような何か基準が財政から示されていたんでしょうか、お聞かせください。 ◎三膳 子育て・生活支援給付金担当主幹補佐 今回、財政部局は入っていないので、私のほうから承知している範囲で御答弁させていただきます。  まず、数字的なものを申し上げますと、先ほど申し上げたとおり、令和2年度からの交付金の繰越額が約15億8,000万円、その中で、令和3年度当初予算や補正予算に9億8,000円の充当、残りの6億円を令和4年度に繰越しいたしまして、約3億8,000万円を当初予算に充当している状況です。残りとして約2億2,000万円あった状況の中で、今回、追加交付決定がございまして、現在、約5億円ほどがコロナの関連に活用できる財源となっております。そのような中で、明確な基準というのはなかなかないものになると思うんですが、新型コロナウイルス感染症の拡大防止や経済対策など、交付金の目的に沿った事業について、各市町村の実情に合わせて事業を実施するような交付金になるものですから、補正予算の予算編成過程等の中で、交付金の充当を含め検討しているという状況でございます。 ◆原田建 委員 ありがとうございます。  どこに優先的にお金を使うかということで、市の考えがそこに求められるんだと思うんです。所得の再分配機能については国の責任においてと言われるんですけれども、例えば来年度の提案として、医療費の所得制限を撤廃すると。特に子どもに対しては、そういう所得制限を設けずに支援していくんだという市のこれからの姿勢について考えますと、その辺は整合性を持って本市の姿勢を示していく必要があるのではないかと思うんですけれども、地方創生臨時交付金の使い方もそうなんですけれども、一般財源も含めて、そういった議論が本市の中で――医療費の所得制限撤廃ということも併せて、市としての姿勢、子ども支援ということ、子育て支援ということに関して、そういう在り方の整合性は取られているんでしょうか、お考えをお聞かせください。 ◎川口 子ども青少年部参事 まず、この臨時交付金を活用できるということが示されたのが12月末ということでございますので、令和4年度の当初予算、令和3年度の2月補正予算については、予算編成がかなり佳境になっていたという状況がございますので、そうした中で、年明けに改めてこの交付金を活用した給付事業ができるかということについては、この間、御答弁申し上げてきましたとおり、一般財源をかなり投じなければいけないという状況がございましたので、国制度においてということにしてございます。庁内的な議論ということでは、既に11月末にこの事業について、上乗せや横出しということも含めて検討をさせていただきましたけれども、ここについても御答弁としては先ほどと同様でございます。  子育て支援全般ということで御説明申し上げますと、陳情者もお話をしていましたけれども、少子化対策というようなことになれば、国は今回、児童手当の特例給付の部分の財源についても、待機児童対策に活用していくというようなことで、少子化対策、イコール、待機児童対策というような形で示されています。本市としても、この間、待機児童対策というのは積極的に取組をしてきて、今年度については4月1日に待機児童がゼロになったという状況がございますけれども、今後の市の運営とか、2040年とかということを見据えたときには、当然のことながら、待機児童一辺倒ではなくて、子育てしやすい町ということを考えなければいけないと思います。そうした中で、小児医療助成については、無用な都市間競争をするつもりはありませんけれども、やはりここはしっかり所得制限を撤廃して、中学生までということで今回考えて、令和4年度当初予算に提案をさせていただいているところでございます。  この給付金については、国において考え方が二転三転をしたということ、それから、今回のこの事業については単発であるということも含めて、小児医療助成とは分けて、国制度の範囲ということで今実施をしているところでございます。  御答弁としては以上でございます。 ◆原田建 委員 ありがとうございます。  地方創生臨時交付金だけではない、一般財源の枠も含めて、いろんな議論があるかと思いますが、特に今回、国が二転三転して、その姿勢を示せない中で、本市としては、特にコロナを最優先すると言ってきたからには、コロナに関わる子育て支援においては、他の自治体でも先例が見られるように、そこに対する後づけであっても、令和4年度の補正になろうとも、そういった対応が何らか必要な状況になっているのではないかと思うんですが、これに関しては、理事者のほうのお考えをお聞かせいただきたいと思います。 ◎和田 副市長 様々な議論がある中で、地方創生臨時交付金につきましては、使途としては、やはりコロナを最優先に活用していこうということで、在宅療養されている方の見守り、いわゆる神奈川モデルの事業等にも使っておりますし、様々なコロナ対策、消毒等、物品の購入等についても、多くの経費を割いているところでございます。また、この間の緊急事態宣言であったりとか、今のようなまん延防止等重点措置区域に指定されたときに、飲食店等に大きく影響しておりますので、そういった給付事業等にも多くの経費を投入しております。そういった意味で、経済対策的な部分についても経費を投入しているという中で、様々な選択肢がありますし、コロナで影響を受けている方は、今のような状況で、飲食店だけとは限りませんけれども、そういったところに可能な限り、最も影響のあるところに投入をしたというような経過でございます。  今回、導入をできなかったということについては、交付金の使途等についても、ある程度、既に確定している部分がございましたので、答弁でもお話ししているとおり、一般財源の相当額を投入しないことには実現がなかなか難しいという状況の中で、こういう分配、配分の部分については、基本的には国の制度設計によるものということで、単発事業でございますので、今回は見送ったということでございます。  これが最後かどうか分かりませんけれども、様々な支援策等も今後出てくるかもしれません。そういった部分は、国のほうの交付金の使途といった部分であるとか、あるいは、金額の多寡ももちろんあると思います。そういったところから優先順位を決めた中で、総合的に判断していきたいというふうに考えております。 ◆柳田秀憲 委員 それでは、やや重なるところもあるんですけれども、対象児童数について伺いたいと思います。先ほど約1万5,000人が所得超過になるということで、その皆さん方に給付をするとなると15億円かかるというような御答弁だったと思うんですけれども、この1万5,000人というのは割合でいうといかがですか、全体に対してどれぐらいの割合になりますか。 ◎三膳 子育て・生活支援給付金担当主幹補佐 割合としましては、全体からしますと約20%という形になります。 ◆柳田秀憲 委員 この20%という数字をどう見るかということだと思います。この給付金の所得制限を撤廃している自治体というのは幾つかあるわけですけれども、藤沢なんかだと2割ですが、所得制限を撤廃している自治体だとどれぐらいなんですか。例えば県内だと寒川とかは報道で見た気がするんですけれども、そういったところとかはどれぐらいの割合なのか、お分かりになりましたらお願いします。 ◎三膳 子育て・生活支援給付金担当主幹補佐 今御質問がございました寒川町に関しましては、予算ベースにはなりますが、全体からしますと6%というふうに伺っております。また、全国的に見まして、他の自治体ということを考えますと、例えば多いところで、栃木県宇都宮市も所得制限を撤廃しておりますが、全体からしますと約13%の割合、また、愛媛県松山市では、全体からすると約10%、1割という状況でございます。 ◆柳田秀憲 委員 本市みたいに2割で所得制限を撤廃しているところはありますか。 ◎三膳 子育て・生活支援給付金担当主幹補佐 こちらで把握している限りの情報になりますが、所得制限を撤廃している自治体の中で一番割合の大きいところでは、愛知県豊田市の所得超過割合が約17%というふうに承知しております。なお、豊田市のほうは、財源としては一般財源で実施しているというふうに伺っております。 ◆柳田秀憲 委員 10%とか、多いところ、豊田市なんかは17%というお話だったと思うんですけれども、これはちょっと考えさせられる数字です。例えば寒川町は6%と今おっしゃったかと思うんですけれども、6%というのは、通常の学級だと、十五、六人に1人、クラスに2人ぐらい、所得制限の対象になる児童がいてというような計算かなというふうに思うんです。20%だと5人に1人だから、40人学級だったら10人ぐらいということになると、これは随分違うなというふうに思うんです。なので、先ほど分断というお話もあったかと思うんですけれども、こういったところをどういうふうにお考えになるのかということであります。例えばクラスで1人が対象から外れるというのだと、これはさすがにどうなのかなというふうに思うんです。だったら、この際、そういう制限はなくて、みんな一緒でいいんじゃないのとなるところだけれども、2割となると5人に1人だから、そこそこの数です。そうなると、これはちょっと悩ましいなと。制限がかけられる世帯というか、対象も珍しくないわけです。なので、ちょっと言い方はあれなんだけれども、目立たないかなというふうにも思われるわけです。分断とかそういった点から考えた場合、そういったところの御判断はいかがですか。そういう検討もなさったのかどうか伺いたいと思います。 ◎川口 子ども青少年部参事 まず、給付金を上乗せ、横出しで支給するかというときには、現場において、子どもが分断をされるとか差別をされるとかということについて、議論としてはしてございません。考え方といたしましては、15億円がかかるという中で、この15億円をひとしくゼロ歳から14歳の藤沢市の子どもたちに支給をするというのが基礎自治体の責務だというふうに考えておりまして、所得超過をされている20%の世帯に15億円を投じるということについては、今回は見合わせたということでございます。 ◆柳田秀憲 委員 それはもうちょっと考えていただきたかったなと思うんです。だって、さっき意見陳述者の方からのお話もあったんだけれども、うちはもらったよとか、うちはもらえなかったよとかと子ども同士でなるというのは容易に想像できるわけです。そういうものじゃないですか。そういった検討をしたのかどうかというのはすごく思います。いかがですか。 ◎川口 子ども青少年部参事 今、委員から御指摘をいただいている点はもっともであるというふうに受け止めています。ただ、この間の議論の中では、そこまで検討材料としては検討してこなかったということでございます。現状では、一般財源を投じていくということについては大変厳しい状況であるということでございますので、国の制度の範囲でということにしてございますけれども、そういった中で、子どもたちに差別や分断ということが現実にあるとすれば、それはしっかり受け止めなければいけないというふうに思います。 ◆柳田秀憲 委員 あと、これは先ほどちょっとあったのか、敵対的ふるさと納税というワード、概念というか、これについては、対象から外れた方というのはやっぱり疎外感を持つと思うんです。これはやや感情論なのかもしれないですけれども、税金を払うかいがない、うちの自治体、自分が住んでいるところがこういうのを出してくれないんだったら嫌だと。言葉をどう言っていいのか、腹いせではないですけれども、抗議の意を込めてというか、ふるさと納税を他自治体にすると。返礼品などで多少は返ってくると言うとあれですけれども、そういったことをお考えになるというようなことだと思うんですけれども、その辺に関してはいかがですか。実際、どの程度、本市の中でこういう現象が起きていたかというのは分からないと思うんだけれども、あり得るなという気がするんです。ですから、そういうのも含めて、住民がどういった感情になるかというかな――これは別に許されている範囲のことですから。そういったことというのはどのような認識でいらっしゃるでしょうか。 ◎川口 子ども青少年部参事 敵対的ふるさと納税ということでございますけれども、ふるさと納税の流出額というのは、この間、財務部門から御説明しているとおり、10億円程度流出をしているという状況がございます。本来、納税の義務というのは国民に課されているものですけれども、制度の範囲の中でふるさと納税が認められている以上は仕方がない部分であるというふうには思っていますが、ふるさと納税の制度の改正ということについては、市としては国に対して、この間、要望をずっとしてきているところでもございます。  担税力の高さということが本市の予算編成上の強みであるというふうに思っていますし、来年度予算編成について言えば、過去最大の予算を組ませていただいていますけれども、ここについても個人市民税の伸びというのを大きく捉えています。そうした中で、そういった方たちが今回の給付金制度から外れているということについては十分認識をしてございますし、今委員がおっしゃったように、そういった方がふるさと納税を別の市にするということもあろうかと思いますけれども、ただ、今回のこのことを捉えて、どれぐらいふるさと納税がされて、流出をしたかということについては、12月末までにどれぐらいのふるさと納税があったかという数字を承知してございませんので、数字的にはお答えができませんけれども、事実としてはそういったことがあったかもしれないというふうに認識してございます。 ○神村健太郎 委員長 休憩いたします。       ──────────────────────────────                 午前10時37分 休憩                 午前10時38分 再開       ────────────────────────────── ○神村健太郎 委員長 再開いたします。  それでは、質疑を終了する前に、これより議員間討議に入ります。議員間討議に付す意見をお持ちの方はいらっしゃいませんか。よろしいですか。                (「なし」と呼ぶ者あり) ○神村健太郎 委員長 これで議員間討議を終わります。  休憩いたします。       ──────────────────────────────                 午前10時39分 休憩                 午前10時50分 再開       ────────────────────────────── ○神村健太郎 委員長 再開いたします。  これで質疑を終わります。  これから討論を行います。討論はありませんか。 ◆柳田秀憲 委員 それでは、陳情に対する民主・無所属クラブの討論を行います。  陳情項目にございます藤沢市独自の給付策を講じるということでございますけれども、この制度の趣旨、そしてまた、藤沢市の財源の状態ということに鑑みますと、残念ながら、これは認められないというふうに考えます。  付け加えますと、このような所得制限をつけての給付というものは分断を生みますので、これはよくないというふうには思っております。是正が必要であろうということを付して、趣旨不了承の討論といたします。 ◆柳沢潤次 委員 陳情3第14号に対する日本共産党藤沢市議会議員団の討論を行います。  質疑でも言いましたけれども、政府は「新型コロナウイルス感染症が長期化しその影響が様々な人々に及ぶ中、我が国の子供たちを力強く支援し、その未来を拓く観点から、子育て世帯に対する臨時特別給付を実施いたします」というふうに目的を述べているわけです。単にいわゆる貧困対策ではないということなわけです。本来ならば、臨時特別給付金は、新型コロナの感染が長期化している下で、様々な困難に遭遇している全ての国民に支給されるべきものであります。しかし、今回は子育て世帯向けの給付になっているわけであります。しかも、支給対象は、児童手当が支給されている世帯と一定の所得以下の18歳までの子どもが対象になっているということです。  陳情書にありますように、所得制限をつけること自体が給付金支給の目的から外れていると言わなければなりません。所得制限は撤廃して、今からでも排除された子どもたちへの支給をすべきであります。  陳情項目1の国の制度設計で所得制限が設けられ、支給から外されている子どもに対して、市として独自に支給してほしいということであります。基本的にコロナ対策のために交付されている地方創生臨時交付金を活用することは十分できるわけであります。もしそれが難しいというならば、一般財源を活用して、とりわけ財政調整基金もたまっているわけですから、そういうものも使って支給することは可能だというふうに思います。  よって、陳情は趣旨了承としたいと思います。 ◆武藤正人 委員 それでは、陳情3第14号に対します藤沢市公明党の討論を行いたいと思います。  陳情項目1の「藤沢市独自の給付策を講じてください」についてでありますけれども、本市の状況は先ほどからありましたけれども、給付を受けられない方は1万5,000人、15億円ということであります。この15億円の財源をどうするかということでありますけれども、質疑でもありましたように、地方創生臨時交付金の活用もなかなか難しいという状況がある、そして、一般財源についても、令和4年度の予算をこれからやるわけですけれども、状況がなかなか厳しいということであります。あとは、国の責任において制度設計、構築をされるべきものであるという市の説明もありましたけれども、それもそのとおりであります。  様々な状況を鑑みて、陳情者の陳述内容は本当に理解できるし、納得する部分も多くありますけれども、今の現状では厳しいということで、趣旨不了承としたいと思います。 ◆原田建 委員 皆さんの意見はそれぞれなんですけれども、1万5,000人、15億円程度と見込まれるとされる、世代的に言えば同じでありながら、今回の給付を受けられない層、受けられない子どもたちがいるということ、その世帯全体で見ても、担税力が特に高いところにそれが影響するということは、やっぱり市にとっての損失は極めて大きいのではないかなと思います。  先ほど感情的な問題という話でしたけれども、ふるさと納税のほうに動向が影響するかどうかは分かりませんが、やっぱりそういうモチベーションは大事だと思うんです。特にこの層の中には、恐らく所得層的に言うと、エッセンシャルワーカー、医療従事者とか、今回のコロナで大変なところで仕事をしている層が相当数いるのではないかとも思われますし、そういったところに分断が持ち込まれるというのは、そもそもコロナが最優先であるとこれまでしてきた市の姿勢からすれば、やっぱり考える余地があったのではないか。  それは、先ほど来、確認をした地方創生臨時交付金で間に合わないとすれば、一般財源ということを検討せざるを得ないという状況であったとしても、私はそういう検討が必要だったのではないかなと。それは、先ほど来、話にあった医療費の所得制限の撤廃に向けての動きですとか、あとは、これから新しい駅をつくるといったときに、本当に一般財源が厳しく精査されているのかという課題とかを考えますと、コロナが最優先だと言ってきた、しかも、子育て支援、子どもを支援しようという本市の姿勢が象徴的に示せるいい機会であったのであろうと思いますので、今回の陳情の趣旨は、そういった市の方針を問う、いい陳情だったと思っています。  ですので、こういった政策判断、一般財源も含めて国の対応に対して市がきちっと発信をするという必要から、今回の陳情は趣旨了承とさせていただきたいと思います。 ○神村健太郎 委員長 これで討論を終わります。  採決いたします。陳情3第14号は趣旨了承とすることに賛成の方の挙手を求めます。                  〔賛成者挙手〕 ○神村健太郎 委員長 挙手少数。したがって、この陳情は趣旨不了承と決定いたしました。  休憩いたします。       ──────────────────────────────                 午前10時59分 休憩                 午前11時01分 再開       ────────────────────────────── ○神村健太郎 委員長 再開いたします。  オンラインで出席されている市側職員におかれましては、出席状況の確認ができましたので、オンライン会議システムでの画面表示をオフにしていただいて結構です。       ────────────────────────────── △(3) 報 告  ①  藤沢市人権施策推進指針の改定について           ②  「藤沢DX推進計画」及び「藤沢市スマートシティ基本方針」の策定について           ③  藤沢市国土強靱化地域計画の策定について(最終報告) ○神村健太郎 委員長 日程第3、報告①藤沢市人権施策推進指針の改定について、報告②「藤沢市DX推進計画」及び「藤沢市スマートシティ基本方針」の策定について、報告③藤沢市国土強靱化地域計画の策定について(最終報告)、以上3件を一括して議題といたします。  これらの案件については、市当局から報告を求められているものです。  まず、報告①藤沢市人権施策推進指針の改定について発言を許します。
    ◎宮原 企画政策部長 それでは、藤沢市人権施策推進指針の改定について御報告をさせていただきます。  まず、1、これまでの経過・趣旨でございます。本市では、平成19年2月に「人権を大切にし、“人権文化”を育むまちづくり」の実現を目指し、市としての人権に対する基本理念や現状と課題、今後取り組むべき方向性を明らかにし、各種施策を推進する上でのガイドラインとして、藤沢市人権施策推進指針を策定いたしました。その後、社会情勢の変化に伴い、インターネット上における差別情報の書き込み等による人権侵害や、特定の民族、国籍を有する人々に対するヘイトスピーチ(差別的扇動表現)が問題になるとともに、いじめ防止対策推進法や差別解消を目的とする3つの法律が施行されるなど、新たな人権課題への対応や法令等との整合性を図る必要が生じたため、平成28年3月に改定を行っております。平成28年の改定におきまして、今後、おおむね5年ごとに見直しを行うとされていることから、これまでの進捗管理、市民の人権意識やニーズなどを踏まえ、指針の改定を行うものでございます。  次に、2の指針の改定における基本的視点と考え方といたしまして、現行の指針における課題及びコロナ禍における新たな人権課題への対応及びSDGs(持続可能な開発目標)の視点に基づく多様な主体との共創についてお示しをさせていただいております。  まず、(1)現行の指針における課題及びコロナ禍における新たな人権課題への対応についてでございます。現行の指針において課題とされた子どものいじめや障がいのある人への差別といった喫緊の人権課題への対応、SNS・インターネット上における人権侵害など、新たな人権課題への対応、外国人やセクシュアルマイノリティー(性的少数者)など、理解が進んでいない人権課題への対応につきましては、引き続き検討を進めてまいります。また、新型コロナウイルス感染症は、私たちの生活に多大な影響を及ぼし、様々な人権課題を表出させていることや、グローバル化に伴うビジネスと人権をめぐる問題、女性や子ども、若年層に関する人権課題など、社会情勢の変化を踏まえるとともに、部落差別(同和問題)をはじめとする社会の歴史的過程で形づくられ、依然として根強く残る人権課題についても言及をしてまいります。  次に、(2)SDGs(持続可能な開発目標)の視点に基づく多様な主体との「共創」でございます。藤沢市市政運営の総合指針2024の中では、3つのまちづくりコンセプトの一つとして、「共生社会の実現をめざす誰一人取り残さないまち(インクルーシブ藤沢)」を掲げるとともに、一人一人の人権を尊重し、ジェンダー平等を促進するとともに、あらゆる人が共同してつくる平和な社会の実現に向けて、市民、地域社会の質的な成熟を目指す必要性について言及しております。人権分野は、SDGsにおける17のゴールの多くに関連をしております。そのことから、藤沢市SDGs共創指針に基づき、こうした理念を共有し、多様性(ダイバーシティー)を尊重した、よりよい社会の共創に向け、市の施策推進に関するガイドラインとしての位置づけも踏まえつつ、市民、地域団体、市民活動団体、大学、各種法人、企業など、様々な主体への働きかけと連携をより意識した指針となるよう、名称や構成についても検討を進めてまいります。  次に、資料の2ページにございます3の策定の手法を御覧ください。改定に際しましては、ウィズコロナ・アフターコロナ時代を見据え、市民の人権意識やニーズを的確に把握するためのアンケート調査を実施いたします。あわせて、学識経験者、関係団体等からの推薦委員、市民公募委員で構成されるふじさわ人権協議会での協議、検討を進めるとともに、指針に掲げる施策の効果的な推進及び総合的な調整を図るため、藤沢市人権擁護委員会をはじめとする各団体からの意見聴取や、庁内関係各課で構成する藤沢市人権事務事業推進連絡会を通じ、そこでの議論を踏まえた素案を作成いたします。素案に対するパブリックコメントによる意見集約等及びふじさわ人権協議会での取りまとめを踏まえ、最終案を作成してまいります。  最後に、4の今後のスケジュールでございます。令和4年度予算につきましては、今定例会におきまして御審議をいただくことから、その議決を条件とするものでございますが、令和4年5月に人権に関する市民意識調査を実施するとともに、素案の作成に向け、ふじさわ人権協議会等での検討を進めてまいります。同年10月から11月にかけて、素案に対するパブリックコメントを実施し、12月の市議会定例会総務常任委員会におきまして中間報告をさせていただく予定でございます。市議会への中間報告及びパブリックコメントの結果等を踏まえ、ふじさわ人権協議会におきまして、最終案についての検討を図り、令和5年2月の市議会定例会総務常任委員会におきまして最終報告をさせていただく予定でございます。  以上で藤沢市人権施策推進指針の改定についての報告を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。 ○神村健太郎 委員長 報告が終わりました。  この報告に関し、質疑はありませんか。 ◆柳沢潤次 委員 何点か質疑をさせていただきます。  2016年の改定から5年ごとの改定作業を進めるということでありますが、2の指針の改定における基本的視点と考え方について、幾つかお聞かせください。  1つは、「コロナ禍における新たな人権課題」とありますけれども、今想定できる課題はどのように考えておられるのか、まずお聞かせください。 ◎横田 人権男女共同平和国際課長 今想定できる課題といたしましては、例えば新型コロナウイルス感染症との関係で申し上げますと、感染者や医療従事者、その家族などが差別的な発言や行動を受けることが大きな社会問題となりました。インターネット、SNSで興味本位や不確かな情報が拡散されること、あるいは、女性に関しましては、ジェンダー平等の視点に加え、コロナ禍において、女性不況という言葉に代表されるように、DV等の増加、深刻化、雇用の問題、生理の貧困などについて、人権の視点から検討すべきものとして挙げられるかと考えております。また、個人の尊厳といった視点から、社会的に弱い立場にある人がより深刻な影響を受けること、いわゆる生活困窮や孤立といった問題、生活や健康などについて漠然とした不安感や閉塞感を感じることなどが想定されると認識しております。 ◆柳沢潤次 委員 2つ目は部落差別についてでありますけれども、私の認識としては、部落差別は基本的に解消してきているというふうに思っているわけですが、具体的にどのような差別がいまだにあるというふうに考えておられるのか、その実態はどうなのかお聞かせをいただきたいと思います。 ◎古谷 人権男女共同平和国際課主幹 平成28年に部落差別解消法が成立いたしましたけれども、戸籍謄本等不正取得事件や全国部落調査復刻版出版事件などの事案、あるいは、インターネット、SNSなどを利用しての差別的な情報が興味本位で掲載されることなどと認識しているところでございます。 ◆柳沢潤次 委員 次に、アンケートの報告がありましたけれども、市民の人権意識やニーズの把握をするためのアンケートを実施するというふうにあるわけですが、スケジュールを見ると、5月に実施するということですが、もう少し詳細についてお聞かせをいただきたいというふうに思います。 ◎古谷 人権男女共同平和国際課主幹 前回、2016年(平成28年)の改定の際に実施をしました藤沢市人権に関する市民意識調査につきましては、本市として初めて人権に特化した調査でございました。今回、2回目という状況の中で、まずは経年変化等を考慮し、前回の調査同様、市内在住の満18歳以上の外国人、外国につながる方を含む市民約3,000人を無作為抽出し、郵送に加え、今回はウェブを活用した方法での実施を想定しております。また、調査内容につきましては、前回の設問内容を踏まえつつ、新型コロナウイルス感染症と人権、あるいは、ヘイトスピーチの問題といった今日的人権課題を取り入れますとともに、回答される市民お一人お一人の方がインクルーシブ藤沢のまちづくりに向け、様々な人権課題を自分事として意識いただけるような質問の設定に努めたいと考えております。 ◆柳沢潤次 委員 4つ目は、セクシュアルマイノリティーなど、理解が進んでいない人権課題への対応について、引き続き検討を進めるというふうにあるわけですが、現行指針の42ページにある「『性同一性障がい』に関する現状と課題」についての記述ですが、2019年の世界保健機関(WHO)の総会で国際疾病分類最新版が改定をされて、性同一性障がいが精神疾患から除外をされているということであります。こうした国際的な変化も踏まえた適切な見直しが必要だというふうに思いますが、この点についてお聞かせください。 ◎古谷 人権男女共同平和国際課主幹 柳沢委員御指摘のように、国際疾病分類の見直しによりまして、多様性と包摂性のある社会づくりに向け、全ての人が尊厳ある生活を送ることにつながるものと認識しておるところでございます。そのため、令和2年度に策定をいたしました「ふじさわジェンダー平等プラン2030~藤沢市男女共同参画計画~」におきましても、誰もが当事者として、その生き方や在り方を示すSOGIへと見直しを図らせていただいております。人権指針の改定に際しましても、引き続き国際的な変化も注視をしながら、適切な対応を図ってまいりたいと考えております。 ◆柳沢潤次 委員 現行指針の性別情報の取得の対応についてなんですが、市として改善の方向がどの程度見えてきているのか。本市の公的書類における不必要な性別欄については撤廃して、セクシュアルマイノリティーの人権を尊重する視点で見直しをしていくべきと考えますが、見解をお聞かせください。 ◎古谷 人権男女共同平和国際課主幹 現行の指針に基づきまして、性別の表記や性別の情報取得につきましては、業務上必要な場合のみとする対応は、様々な場面で浸透してきていると認識しております。しかしながら、引き続き取組を推進してまいりたいと考えております。 ◆柳沢潤次 委員 最後にしますが、本市では、昨年、ジェンダー平等プランの策定や、パートナーシップ宣誓制度が実施をされ、大きく前進があったというふうに思います。そうした変化についても明記をしていくべきだというふうに思いますが、この点についてお聞かせください。 ◎横田 人権男女共同平和国際課長 令和4年1月末時点でパートナーシップ宣誓制度を利用された方は20組となっております。また、2月からは、茅ヶ崎市、寒川町との間でパートナーシップ宣誓制度に係る自治体間連携に関する協定を締結しまして、セクシュアルマイノリティーの方々の悩みや生きづらさに寄り添っていくとともに、周囲の理解促進を図っているところでございます。  他方で、平成30年に実施をしました男女共同参画に関する市民意識調査では、セクシュアルマイノリティーの方々にとり、偏見や差別などにより生活しづらい社会だと思うという回答が全体の約8割を占めており、特に20代、30代で高い傾向でございました。そのため、引き続き、児童生徒を含む若年層と性、あるいは、性的指向、性自認などを本人に無断でほかの人に知らせるアウティング行為が行われることなどの問題点を踏まえまして、地域、職場、学校などのあらゆる場面における理解促進が図られるよう、取組を進めてまいりたいと考えております。 ◆原田建 委員 今の御答弁の中で、あらゆる機会ということで、とりわけ子どもの権利、子どもの人権に関わるものを子どもたち自身に学んでもらえるように、その課題について共有をしていくのかというところは、一歩踏み込んだ形で取り組む必要があると思っています。例えばアンケートは、全体網羅的になると、どうしてもその一部になってしまうので、もし別立てが可能であれば、教育委員会、学校関係と子どもたちにどうやって問題意識、人権教育といったこと、特に子ども自身の権利ということに関して共有をしていくのか――そこには何かしら一歩踏み込んだ改定が必要になるのではないかと思っているんですけれども、その点について、もしお考えがあればお聞かせをいただきたいと思います。 ◎古谷 人権男女共同平和国際課主幹 原田委員のほうから今御指摘をいただきました子どもの人権ということにつきましては、学識経験者や関係団体の御推薦または市民の公募によって構成されますふじさわ人権協議会におきましても、非常に大切な人権であるという御指摘をいただいているところでございます。アンケート調査の中では、その点につきまして、一つの課題にしっかりとフォーカスした形での調査というのはなかなか難しいという側面もございますけれども、国においても、こども家庭庁の創設が進められ、あるいは、子どもの意見、子どもの考えを尊重していく社会づくりというのが求められているということは十分に認識しているところでございます。アンケートの結果などを踏まえ、また、様々な御議論をいただく中で、原田委員に御指摘いただきましたように、具体的にどういったアプローチにつながっていくかということについて検討を進めさせていただければと思います。 ○神村健太郎 委員長 ほかに質疑はありませんか。よろしいでしょうか。                (「なし」と呼ぶ者あり) ○神村健太郎 委員長 休憩いたします。       ──────────────────────────────                 午前11時21分 休憩                 午前11時22分 再開       ────────────────────────────── ○神村健太郎 委員長 再開いたします。  これで質疑を終わります。  報告に対する意見はありませんか。                (「なし」と呼ぶ者あり) ○神村健太郎 委員長 これで意見を終わります。  休憩いたします。       ──────────────────────────────                 午前11時23分 休憩                 午前11時24分 再開       ────────────────────────────── ○神村健太郎 委員長 再開いたします。  オンラインで出席されている市側職員におかれましては、出席状況の確認ができましたので、オンライン会議システムでの画面表示をオフにしていただいて結構です。  次に、報告②「藤沢市DX推進計画」及び「藤沢市スマートシティ基本方針」の策定について発言を許します。 ◎宮原 企画政策部長 それでは、「藤沢市DX推進計画」及び「藤沢市スマートシティ基本方針」の策定について御説明をいたします。  資料1の1ページを御覧ください。  令和3年6月の総務常任委員会における本市におけるDX(デジタル・トランスフォーメーション)の取組についてにおきまして、今後の予定として、藤沢市DX推進計画及び藤沢市スマートシティの推進に向けた基本方針の策定を行うことを御報告いたしました。本日は、これらの案を作成いたしましたので、御報告するものでございます。  初めに、1、藤沢市DX推進計画について御説明を申し上げます。  (1)策定趣旨についてでございますが、国におきましては、各自治体が重点的に取り組むべき事項、内容を具体化した自治体DX推進計画や、情報システムの標準化などの進め方に関する手順等を示した自治体DX全体手順書を策定しております。本市におきましても、こうした国の動きに沿ってDXの取組を進めてきておりますが、本市の状況や特性を考慮した具体的な取組を計画的に実施していく必要があることから、藤沢市DX推進計画を策定するものでございます。本計画は、官民データ活用推進基本法に基づき、官民データ、ICTの利活用を市政につなげる目的で令和2年7月に策定した藤沢市官民データ活用推進指針を兼ねる位置づけとし、一本化を図ることで、一体的、効果的に取組を進めてまいります。また、本計画の推進に当たっては、業務の効率化と市民サービスの向上という観点から、藤沢市行財政改革2024基本方針と連携して取組を進めていくとともに、藤沢市SDGs共創指針をはじめ、記載の関連計画等と整合性を図りながら、取組を進めてまいります。  (2)藤沢市DX推進計画(案)についてでございます。  資料2の1ページを御覧ください。  1、本計画策定の趣旨につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大によりデジタル化が加速し、制度や組織の在り方をデジタル化に合わせ変革していくDXが社会全体に求められております。本市におきましては、市民生活の質をさらに向上させることを目的として、コミュニティ、パートナーシップ、テクノロジーの3つの視点からDXの取組を推進してまいります。  1.1、本計画の位置づけにつきましては、資料1の(1)策定趣旨で御説明した内容と同様となっております。  3ページを御覧ください。  1.2、本計画の対象期間につきましては、国の示す自治体DX推進計画に沿って取り組んでいく必要があることから、本年4月から令和8年3月までを対象期間として進めてまいります。  1.3、本計画の見直しにつきましては、計画全体の考え方等を示す本編と、重点的に取り組む項目を示す実行編の2つに分けて進捗管理を行い、実行編については、毎年度、国の動向や本市の取組状況等に合わせて、KPI、実績値等を見直してまいります。  2、本市におけるDXの方向性についてにつきましては、デジタル化を前提とした考えに立ち、市民目線による住民の利便性の向上と自治体事務の効率化を図りながら、行政のデジタル化と都市のデジタル化に取り組んでまいります。また、DXの取組に当たっては、行政と外郭団体が一体となって推進していくとともに、関係機関や企業など、多様なステークホルダーとの連携により、新たな社会を共創していく考えの下、取組を進めてまいります。  4ページを御覧ください。  2.1、DXを推進する基本的な考え方につきましては、6ページにかけまして、DXの推進に係る5つの項目を基本的な考え方として掲げております。  7ページから9ページにかけましては、3、推進体制として、市長をリーダー、庁内マネジメントの中枢である副市長をCIO、専門的知見からCIOを補佐するDX戦略推進プロデューサーと各部局長を構成員としたDX推進本部を設置し、迅速な意思決定をもって全庁での取組を推進してまいります。また、本部の傘下にDX推進本部会議と情報セキュリティ委員会を設置し、DXの推進とセキュリティの確保の両輪で取り組むとともに、各総務課等の長を中心として構成するDX推進委員会を設置いたします。また、組織間に関わる課題につきましては、関係部局で構成するデジタル行政推進プロジェクト組織により、横断的かつ機動的な施策の企画立案を行い、迅速かつ効率的な解決を図ってまいります。さらに、所属長をDX推進マネージャーと位置づけ、組織内におけるDXの取組を積極的に推進していくとともに、若手職員を中心に各課にDX推進リーダーを設置して、業務の見直しを行うなど、全庁を挙げて現場レベルからボトムアップでDXを推進してまいります。  9ページから11ページにかけましては、4、行政のデジタル化におけるDXの具体的な取組についてとして、特に重点的に取り組むべき7つの項目を示したもので、内容につきましては、後ほど実行編の中で御説明を申し上げます。  12ページを御覧ください。  4.3、デジタル人材の育成・確保につきましては、全ての職員がデジタル技術を活用して業務課題の解決が図れるよう、藤沢市人材育成基本方針に位置づけ、計画的、体系的に取り組むとともに、DX推進リーダーについては、デジタル人材育成の専門研修を実施し、市民目線での業務の見直しや、組織横断的な調整力の向上を図ってまいります。さらに、今後のデジタル市役所を見据え、デジタル職の採用にも取り組んでまいります。  4.4、セキュリティ対策につきましては、国が示す三層の対策は、本市では実施済みでございますが、今後の国の取組方針を踏まえ、適切なセキュリティ対策を講じてまいります。  13ページを御覧ください。  4.5、デジタルデバイド対策につきましては、デジタル機器に不慣れな方でも容易に操作することができるよう、個々の状況に寄り添った取組をはじめ、市民が身近な地域で継続的に学ぶことができる環境づくりにも取り組んでまいります。さらに、障がいのある方や外国人利用者、経済的な理由によりデジタル機器を所有することができない方への対策など、「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」の実現に向け、全庁を挙げて取り組んでまいります。  5、スマートシティの推進(都市のデジタル化)につきましては、15ページにかけて、基本的な考え方や藤沢らしいスマートシティの実現に向けた取組をお示ししております。ビジョンや今後の進め方につきましては、藤沢市スマートシティ基本方針の中に改めて位置づけを行い、取り組んでまいります。  次に、実行編の2ページを御覧ください。  7つの重点取組項目における具体の取組として、本市の現状と課題、取組の方向性や、KPI、工程表を示したものになります。  (1)情報システムの標準化・共通化につきましては、国が示す標準化対象システムの移行スケジュールに沿った取組を進めてまいります。  3ページを御覧ください。  (2)マイナンバーカードの普及促進につきましては、令和4年度末までに94%の市民がマイナンバーカードを保有できるよう、普及促進を図ってまいります。  4ページを御覧ください。  (3)行政手続のオンライン化につきましては、マイナンバーカードを用いて申請を行う手続から優先して着手し、令和7年度末までにはオンライン化可能な手続が全て実施できるよう取り組んでまいります。  5ページを御覧ください。  (4)AI・RPA等先進技術の利用推進につきましては、業務の効率化が図られ、業務時間数の削減につながるよう取り組んでまいります。  6ページを御覧ください。  (5)テレワークの推進につきましては、多様な働き方に関する課題検証や生産性向上に向けた調査研究を行い、将来的にはサテライトオフィスやモバイルワークの実現に向けて取組を進めてまいります。  7ページを御覧ください。  (6)オープンデータの推進につきましては、国の推奨するデータセットの整備を進めるとともに、さらに活用度の高いデータとなるよう、調査研究に取り組んでまいります。  8ページを御覧ください。  (7)キャッシュレス化の推進につきましては、利便性の向上を検討した上で、令和7年度までに手数料、使用料等のキャッシュレス決済の導入について、段階的に取り組んでまいります。  それでは、資料1の1ページにお戻りをいただきたいと思います。  (3)今後の予定についてでございますが、本計画は、常任委員会報告後、令和4年4月に策定する予定でございます。策定後は、藤沢市DX推進本部会議において、本計画に基づく取組の推進や進捗管理を実施していくとともに、実行編において、毎年度、KPIや実績値等を見直し、より実効性のある計画となるよう取り組んでまいります。  2ページを御覧ください。  次に、2、藤沢市スマートシティ基本方針について御説明をいたします。  (1)策定趣旨についてでございますが、近年、多くの自治体において、人口減少、少子超高齢化、自然災害の多発化、激甚化など、様々な社会課題に直面している中で、これらの課題を解決する手段の一つとして、新しいテクノロジーや各種データを活用した都市のデジタル化、スマートシティの取組が注目をされております。本市におきましては、全国のスマートシティ開発の先駆けであるFujisawa SSTの存在や、さがみロボット産業特区の特性を生かした最先端技術の実証フィールドとしての積み重ねなど、スマートシティに向けた取組を着実に進めてまいりました。こうした実績を踏まえ、市民目線を大切に、一人一人に寄り添ったサービスの提供を通じて、市民生活の質の向上を実感できるスマートシティの実現に向けた取組を進めていくため、本市が目指すスマートシティの基本的な考え方やビジョン、今後の進め方などを取りまとめた基本方針を策定するものでございます。  (2)藤沢市スマートシティ基本方針(案)についてでございますが、資料3の1ページを御覧いただきたいと存じます。Ⅰ、策定趣旨といたしまして、本方針を策定するに至った背景を記載しております。  2ページを御覧ください。  Ⅱ、基本方針の位置づけについて、スマートシティの取組は、藤沢市市政運営の総合指針2024におけるまちづくりコンセプトの一つである「スマート藤沢」の取組に位置づけられており、まちづくりコンセプトは、総合指針のめざす都市像の実現に向け、各種施策を展開する際の共通した考え方を示したものとなります。本方針におきましても、分野別の個別計画に対し、横断的にスマート化の推進が図られるよう、考え方を示しております。  3ページから5ページにかけましては、昨今の社会情勢の変化や本市の強み及び課題を整理し、5ページの中段、3、まとめにおいて、本市のスマートシティの方向性を見定める上で大切な4つのポイントを抽出しております。  6ページを御覧ください。  Ⅳ、めざすビジョンとして、先ほどの4つのポイントを踏まえ、本市がスマートシティを取り組む上でめざすビジョンと3つの基本目標を定めております。本市のスマートシティビジョンは、湘南の元気都市にふさわしく、明るく元気に未来へとつながるよう、「新たな活力を創出し、進化しつづけることで、愛着と誇りあふれる藤沢の魅力を未来に受け継いでいく」といたしました。  7ページを御覧ください。  Ⅴ、スマートシティの取組にあたっての方針として、1、基本的な考え方では、めざすビジョンの実現に向けて、関係する主体が共有すべき4つの考え方を示しております。  8ページを御覧ください。  2、取組分野に係る方針の(1)分野設定の考え方では、本市が目指すスマートシティは、市民生活全般に関わるものであることから、総合指針における8つの基本目標に沿った取組分野を設定しております。
     また、(2)各分野における取組では、設定した8つの取組分野ごとに、スマートシティの実現によってめざす社会像や取組イメージ例を12ページにかけて記載しております。  12ページを御覧ください。  Ⅵ、ロードマップ・進め方については、本方針に基づき、3つのステップで進めてまいります。STEP1では、具体的な取組の発案、共創のフェーズとして、市が主体となり、優先的に取り組むべき事業の検討と、市内で進められている先駆的な取組との連携強化、STEP2では、成功事例の積み重ねのフェーズとして、事業のトライアル・アンド・エラーを繰り返す中で成功事例を積み重ね、さらには、成功事例を他分野に横展開することも模索してまいります。STEP3では、実装、発展のフェーズとして、実装された市民サービスが継続的な取組となるよう、効果検証や改善を絶え間なく行い、質の向上を目指してまいります。また、分野の横断や取組間の連携なども検討する中で、さらなるスマートシティの取組拡大を目指してまいります。各ステップにおいては、市民への事業周知や意見聴取を丁寧に行い、この取組が市民生活の質の向上にしっかりとつながる取組として進めてまいります。  13ページを御覧ください。  Ⅶ、推進体制については、本市が全体マネジメントの役割を担い、責任を持って取り組むとともに、産官学とのパートナーシップにより、それぞれの得意分野を生かすことができるよう進めてまいります。また、藤沢市DX推進本部におけるスマートシティの取組の方向性や具体の施策の検討結果等を踏まえ、全庁一丸となって推進してまいります。  それでは、資料1の2ページにお戻りをいただきたいと思います。  (3)今後の予定についてでございますが、本方針は、常任委員会報告後、令和4年4月に策定する予定でございます。策定後は、藤沢市DX推進本部会議において、本方針に基づく取組の推進や進捗管理を実施してまいります。また、本市のスマートシティの取組に当たっては、市民が抱える課題を適切に把握することが重要であることから、市民アンケート調査などによるニーズ把握や事業周知、意見交換なども積極的に行い、市民生活の利便性の向上や質の向上につながるスマートシティの実現に向けて取り組んでまいります。  現在、国においては、デジタル庁の創設以降、デジタル社会の実現に向けた体制整備が急速に進められており、今後、さらにグローバルレベルでのデジタル社会を実現させるための取組を加速させていく予定としております。本市におきましても、こうした国の取組状況を踏まえ、新たな社会インフラであるデジタル化の取組を体系的、効果的に推進していくため、藤沢市DX推進計画及び藤沢市スマートシティ基本方針に基づく取組を着実に実行してまいります。  今後におきましても、市民の誰もがデジタル化の恩恵を享受できる未来の行政サービスの当たり前を創造し、市民目線で行政サービスの全ての領域をトランスフォーメーションの対象として変革を推進してまいります。  以上で「藤沢市DX推進計画」及び「藤沢市スマートシティ基本方針」の策定についての説明を終わらせていただきます。よろしくお願い申し上げます。 ○神村健太郎 委員長 報告が終わりました。  この報告に関し、質疑はありませんか。 ◆井上裕介 委員 それでは、質問させていただきます。  まず、今、御丁寧に御説明をいただいたわけでありますけれども、新しく昨年の4月からDX戦略ということで、組織改正の下でデジタル推進室が設置をされまして、今まで進めてこられたと思います。そこで、今回、この御報告をいただいたわけでありますけれども、見ていると、藤沢らしさとか、何をどうしていくのかということと、フェーズ感というものにあまりオリジナリティーは感じないなと率直に思います。総務省の自治体DX推進計画があって、これを見ていると、推進計画をそのまま藤沢のことに置き換えているだけに私には見えてしまうんですけれども、その点はどのように考えられているのでしょうか、お聞かせをいただきたいと思います。 ◎入澤 デジタル推進室主幹 委員おっしゃるとおり、国が示した自治体DX推進計画をベースに計画のほうを策定しておりますけれども、本市の計画の特徴としましては、国の計画にはない、キャッシュレス化の取組を入れておりましたり、あるいは、スマートシティに関する都市のデジタル化の内容を踏まえた点がございます。また、体制面といたしましては、新たにDX推進本部を立ち上げまして、その傘下にDX推進本部会議ですとか、情報セキュリティ委員会を並列させまして、DXの推進とセキュリティの確保の両輪で取り組んでいきたいと考えております。また、藤沢市人材育成基本方針の中にもDXの推進を位置づけまして、人材育成としても、計画的、体系的に取り組んでいこうと考えているところでございます。 ◆井上裕介 委員 ありがとうございます。  国のものには入っていないからということがあったんですけれども、多分、キャッシュレス化を国が入れていないのは、そもそもDX戦略をつくるから、キャッシュレス化をしていきますなんていうことの次元ではないのではないかなと思うんですけれども、そういう解釈なんでしょうか、そこをちょっとお聞かせいただきたいと思います。 ◎入澤 デジタル推進室主幹 確かにキャッシュレス化につきましては、当たり前の取組かもしれませんけれども、本市のほうとしては、まだ手数料などについてキャッシュレス化ができていないという現状とかもございましたので、本市としてキャッシュレス化に取り組んでいこうという意気込みもございまして、入れさせていただいたところでもございます。 ◆井上裕介 委員 今までのアナログ、デジタルからDXということで、やっぱりスピード感を持って推進していかなくてはならない中で、何か簡単なところからまず手をつけようかなみたいなイメージになってしまって、DXを推進するという意味では、少しどうなのかな、目新しさが全くないなというように感じてしまう中で、個別になってしまいますので、それは総括的にまずお伝えをさせていただきます。  その中身なんですけれども、実行編に重点取組項目が7つ掲げられていて、その中にも、今御説明をいただいたキャッシュレス化というものも入っているんですけれども、率直に申し上げると、今までの行革の実行プランとか指針の中のものとあまり変わらないものをただ置き換えて、入っているようなイメージを私は感じてしまうんですが、その点はいかがでしょうか、お聞かせをいただきたいと思います。 ◎入澤 デジタル推進室主幹 例えば重点取組項目に(3)行政手続のオンライン化というものがあるんですけれども、その中では、今、ICTということで、いろいろ本市のほうでもオンライン化を進めてきておりますが、実際には今年度までで180から190の手続という形になっております。今回のDX推進計画では、行政手続のオンライン化につきまして、この4年間をかけまして、約2,000ある手続の中の約800の手続をオンライン化していくという形で、実際、中身的には少なく感じているかもしれませんけれども、相当のボリュームがあるという形でこちらのほうでは考えております。 ◆井上裕介 委員 見た目より中身は多いんです、ボリューム感がありますということで、進めていけば、いろいろなDX戦略が見えてくるというお話なのかなと思いました。  そこで、実行していく上でのスピード感というものなんですけれども、工程表がつけられておりますけれども、結局、令和7年度までというようなところが見えてきてしまうと思うんですが、これはやはり今までの行政がつくる計画なのかなと感じてしまう中で、スピード感を持ってということでありますけれども、すぐできるところはやっていかなくてはならない。見ていると、検証期間みたいな議論をする期間があった結果、結局、令和7年度が目標になってしまっているようなことも感じるんですけれども、DXとか、デジタルというところだと、1年というより、半年ぐらいで新しいものがいろいろと出てきて、そのものがいろいろ活用されて、年度をまたがずに新しい戦略等々が民間企業とかでもどんどん出ていて、それにいろいろなものが乗ってきて、市場が動き始めると思うんです。令和7年度の目標とか、工程表を見ていると、何かスピード感が、DXをやる戦略の意味合いというもの、意気込みが感じられないように思うんですけれども、その点はいかがお考えか、お聞かせをいただきたいと思います。 ◎入澤 デジタル推進室主幹 委員おっしゃるとおり、令和7年度に向けた計画(案)にはなっているんですけれども、例えば先ほどの行政手続のオンライン化につきましては、令和7年度までに行うものをできる限り前倒しで行えるように、令和4年度には400手続をオンライン化していくなど、DXの推進を行っているところでございます。また、今回の推進計画における実行編につきましては、毎年度、更新をしていくということで考えておりますので、その中でまた議論しながら、この更新のほうの計画を示させていただきたいと考えております。 ◆井上裕介 委員 何かもうちょっと自信を持って進めていただきたいなと。今の御答弁ですと、もしも駄目だったときの担保として、このぐらいのものをまず出させていただいてみたいに感じちゃって、もうちょっと自信を持っていただきたいなと。最先端のDXを藤沢から全国に先駆けてやるんだというような意気込みが欲しかったなと思うので、そこは正直残念です。  そこで、これをやるんだといって、デジタル推進室の方々だけが分かっていても、藤沢市役所の中では進んでいかないと思います。さっき各所属長が責任者となって進めていくような体系を見させていただきましたけれども、しかしながら、この計画で7年度までと出ているんですけれども、今を見ていると、例えば今日もリモートで市議会の常任委員会が開かれているわけでありますが、職員さんのリモート環境とか、DX戦略を進める環境整備みたいなものが一番遅れちゃっているのではないかなと思っております。今、企画政策部の皆さんの画面を見ていても、紙も物すごく多い量が見えますし、勉強会とかをしていても、結局、PCとかタブレットとかをお持ちになられている方はほとんどいらっしゃらないようなことがあるんですけれども、その点の環境を整えていくというのは――そういったところにしっかり予算をしていかないと、極論ですけれども、結局、10人で1台のタブレットをみんなで使っているとか、そんな感じでやっていては、そもそもの根本がついていっていないような感じに、縦割り主義みたいな感じになってしまうのではないかなと思うんですけれども、その点はいかがお考えかお聞かせをいただきたいと思います。 ◎入澤 デジタル推進室主幹 委員のおっしゃる環境整備につきましては、今、様々なシステムを本市のほうでも導入させていただいておりますけれども、例えば情報系と言われていますポータルの環境につきましては、5年、6年の中で1回更新をするというタイミング等もございまして、そのタイミングがちょうど2年後に控えているというところもあります。また、シンクライアントというセキュリティに強い技術とかも使っている関係もありまして、テレビ会議ですとかそういうところに反映できていないという状況がございます。ただ、現在、テレワークですとか、テレビ会議につきましても、拡張しながら進めていく形で考えておりますので、少しずつ環境整備ができていくというふうに考えております。 ◆井上裕介 委員 少しずつ整えていくみたいな感じだと――これは4年度からスタートするわけですよね。2年後の更新に合わせる、5年度、6年度で合わせていくとなると――行政の手続のオンライン化とかは4年度から始めていくのに、2年後の更新で少しずつやっていくなんていって、結局、5年度、6年度というところですよね。計画と行っていくということと全庁的な共有とかはそんなペースでいいんですか。今のところだと、令和4年度と5年度は職員研修みたいなので終わっちゃうような感じに聞こえちゃうんですけれども、その点はいかがでしょうか。私は遅いと思います。 ◎佐藤 デジタル推進室長 今、井上委員からございました御指摘というのは、まさに私どももそのとおりかなというふうに感じてございます。我々デジタルを推進する立場からすれば、当然、そうした環境の整備というのは早期に進めていくべきだというふうには考えておりますが、しかしながら、先ほども答弁したとおり、現在、庁内のセキュリティが大変講じられた部分があるがゆえに、なかなかテレビ会議にそぐわないというような点がございまして、その部分を実行するには相当な額をかけないとできないというようなことがあり、そういった点から、次期更新で行うことが非常に効果的だというようなところもございます。  デジタル化をさらに進めていきたいとは思っておりますが、ただ、今現状を見渡してみますと、こうしたコロナ禍の状況の中で、市としていろいろ行わなければいけないような課題もある中での取組になってくるかと思いますけれども、そうした点につきましては、財政部局をはじめ、様々な関係部局とも連携、調整をしながら、できる限り早期に進めていきたいというふうに考えてございますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ◆井上裕介 委員 御答弁いただきましたけれども、私の縦割り論というのはそこら辺だと思っていて、デジタル推進室、DXを進める責任ある長として、今早く行っていくべきなんだけれども、それがなかなかかなわなくて、2年後になっちゃうわけですよね。でも、計画は実行編でいろいろとやっていかなくちゃいけないわけですよね。全庁で共有をして、所属長が長になってしっかりと行っていくべきですよね。でも、ボールペンがあればできる、絵を描けるような戦略ではないですよね。しっかりと環境を整えないと駄目だと言われる中で、その環境を整えるのに2年かかるとなると、先ほど申し上げたとおり、どんどん世の中の情報システムというものは変わっていきますし、DXなんてアナログより物すごく速い速度で変わっていく中で、そこでどんどんと遅れていってしまうと思うんですけれども、今のお話を聞いていると、全庁でそのバランスの悪さというのが露骨に――これはデジタル推進室だけがという問題より、全庁的なところで進めていくという意気込みが感じなくなってしまうなと。計画をつくって、ゆっくり慎重に進めていきますよというようなメッセージに感じてしまうんですけれども、改めてお聞かせをいただきたいと思います。いかがでしょうか。 ◎佐藤 デジタル推進室長 決してゆっくりと進めていくつもりはございません。あくまで国の計画が令和7年という中で、今実行されていくということで、我々としては、令和7年までにやればいいということではなくて、令和7年を待たずに、できるところから最善を尽くしていくというような考え方で取り組んでいきたいというふうに考えてございます。決して2年を待つということではなく、今もオンライン会議をしていく端末を増設したりとかしながら、取組を徐々に進めていっているような状況がございますので、そういった工夫、改善をしながら、取組を進めていければというふうに考えてございます。 ○神村健太郎 委員長 休憩いたします。       ──────────────────────────────                 午後0時02分 休憩                 午後1時10分 再開       ────────────────────────────── ○神村健太郎 委員長 再開いたします。  引き続き報告に関する質疑を行います。質疑はありませんか。 ◆谷津英美 委員 個人情報の取扱いについて質問いたします。国のほうで個人情報保護法の改定を受けまして、4月に国が自治体に向けて個人情報の保護に関する法律についてのガイドラインを示すと予定されていると書かれております。その法律に対して、県のほうで条例策定に向け審議会をしていると聞いていますけれども、本市として何か意見などを提出しているような状況があればお聞かせいただきたいと思います。 ◎入澤 デジタル推進室主幹 個人情報保護制度の見直しにつきましては、個人情報保護法、行政機関の個人情報保護法、独立行政法人等の個人情報保護法の3本の法律を1本の法律に統合するということでございますけれども、本市におきましては、今年の4月以降に国から出てくる個人情報の保護に関する法律についてのガイドラインをベースに、来年4月の予定でございますけれども、本制度の見直しに向けて具体的に検討していこうと考えているところでございまして、県のほうの審議会に対しての意見について、出しているかどうかというところまでは把握できておりません。申し訳ございません。 ◆谷津英美 委員 ガイドラインは重要だと私は考えております。今まで自治体では、多くの個人情報を扱っておりますし、条例により個人情報を慎重に扱ってきました。例えば本人収集の原則や要配慮者の取扱いなどがありますけれども、プライバシーの保護が後退しないようにする必要があると考えています。その上でのガイドラインの重要性というところは、本市として認識を確認させていただいてよろしいですか。お願いします。 ◎入澤 デジタル推進室主幹 委員おっしゃるとおり、プライバシー権につきましては重要視をして、情報の漏えいですとか濫用などから守り、個人のデータがデジタル技術で分析され、意思や選択が操作されることを守ってきているというような状況でございますけれども、今回のコロナ禍などを通じて、様々な問題等も出てきている事実はございます。データの積極的な利活用というところも踏み込むべき時期に来ているとも思われます。自分のデータがどこで、どのように使われているのかというところを、透明性の確保を意識しながら、個人データの利活用も含めて進めていく必要があると考えてございます。 ◆谷津英美 委員 ありがとうございます。  では、ちょっと視点を変えまして、スマートシティについてお伺いいたします。スマートシティ基本方針ですが、市民生活の利便性や質の向上ということで、確かに望まれるところだと思います。ですが、一方では、デジタルで課題が解決するほど単純ではないというところは私たちからすればあると思います。変革という言葉に不安を抱える点を持っているんですけれども、具体として、今回、取組イメージにデジタル回覧板というものがあったんですけれども、ほかの地域のほうで取組をしている状況や、総括としてどのようになっているのか、情報があれば教えていただけますか。 ◎谷本 デジタル推進室主幹 デジタル回覧板につきましては、例えばLINEを活用したデジタル回覧板というのがございます。他市でも幾つか取り入れているところはございますし、本市におきましても、鵠沼のほうの地区のある自治会においては、LINEの回覧板を使った形で、電子回覧板ということでやっているというふうな話は聞いております。 ◆谷津英美 委員 今おっしゃっていた鵠沼においてしているというのは、LINE活用回覧板ということでよろしかったんですか。 ◎谷本 デジタル推進室主幹 LINE社が提供している回覧板サービスを活用して、町内会で回覧板として使用しているというふうに聞いております。 ◆谷津英美 委員 ありがとうございます。  私としては、コミュニティの活性化というところには、会う積み重ねということが大切だと思います。顔の見える関係については、防災というところでも大切だと思います。私などでも生協の活動に携わっていた頃、私ごとなんですけれども、会う活動というのを大事にしていたんです。そのことによって、広がりを持って――コミュニティが広がったという実感を私は持っています。面倒でも何げない積み重ねというところは、回覧板という挨拶をするツールとしても有効だと思っているんです。特に今、コロナ禍ということで、コミュニケーションを取る場が喪失されていることが深刻だと思っています。その弊害というところに関してはどう感じているのか、どういう認識でいるのか、お考えを聞かせていただけますか。 ◎谷本 デジタル推進室主幹 委員おっしゃいますとおり、コミュニティというのは非常に私どもも大事なものであるというふうに捉えております。例えば今回のコロナ禍におきまして、確かにフェース・ツー・フェースのコミュニケーションが取りにくくなったという話もございますが、一方で、ふだんは会社勤めですとかそういったところでなかなか参加できない方々も、ウェブ会議を利用することによって参加することができたというような、新しい層がコミュニティに参加するという側面もあったというふうに聞いております。また、スマートシティのデジタルの活用という部分では、実際に会うという状態をつくるまでに、例えば自動運転ですとかそういった――フェース・ツー・フェースで会うところまでなかなか行きにくいという方を、例えばデジタルの力を使ってお運びするとか、そういった活用の仕方が考えられるかと思います。  いずれにいたしましても、コミュニティというのは私どもは非常に重視しておりますので、その部分を活性化していく取組をしていきたいというふうに考えております。 ◆谷津英美 委員 ありがとうございます。  藤沢らしさ、市民力を生かすという記述も結構多用されているなという印象を受けたんですけれども、市民運動、市民活動にもつながるというふうに考えていると思っていいのか、最後に確認させてください。 ◎佐藤 デジタル推進室長 今、デジタル回覧板のお話がございましたが、決して全ての地域でデジタル回覧板を導入するというものではなく、やはり人と人との対面によるコミュニケーションというものに勝るものはないというふうに感じてございます。その上で、多様な選択肢といいますか、より幅広いコミュニケーションを取る一つの手段として、こうしたデジタルを活用した電子回覧板という手法があるのかなと思っております。日頃、お尋ねしてもなかなか会えない方も、デジタルであれば、いつでも会えるといいますか、情報を伝達することができるといったことも当然メリットとしてはございますので、私どもとしましては、そのような形で選択肢を増やしていくというようなことも踏まえながら、こういったデジタルの取組、スマートシティの推進を図ってまいりたいというふうに考えてございます。 ◆谷津英美 委員 ありがとうございます。全ての地域ではないというところで、少し安心しました。私の周りでは、そこを大事にしているという地域、地区もあります。特にこの場において、委員として女性の立場は私1人なんですけれども、そういう何げないところの積み重ねを本当に大事にして暮らしをしているという点がなかなか見えないというところで余計に不安を感じていたので、選択肢を増やしていくというところで、ありがたいと思っています。  次のことなんですけれども、高齢者の方とかはペースメーカーを入れる方が多くなりますけれども、電磁波過敏症など、無理な人も一定数いるということがあるんですが、スマートシティ化が進むことによって排除されてしまうという懸念があるんですが、そのあたりの認識はあるのでしょうか、お聞きします。 ◎谷本 デジタル推進室主幹 このスマートシティの取組は、まさにまちづくりの取組ということで、まずは市民の皆様のお声をしっかりと把握しながら進めなければいけないというふうに考えております。来年度につきましては、アンケート等をしっかりと活用しながら、市民の皆様の声を聞いていきたいというふうに思っておりますので、その声を集めながら、どのように対応すべきかというところをしっかりと踏まえて、このスマートシティの取組を進めていきたいというふうに考えております。 ◆柳沢潤次 委員 何点か質問をいたします。  計画(案)の3ページ、2、本市におけるDXの方向性についてに「単にICTを利用することを目的とするのではなく、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土までを変革していくものになります」というふうにありまして、DX推進計画は大変大がかりな計画のように思えるわけですが、なかなか分かりづらい。というのは、今の段階では、まだ具体性がないからなんだろうと思うんですが、分かりやすく例示できることがあれば例示をして、もう少し説明していただけませんでしょうか。 ◎入澤 デジタル推進室主幹 例えば市民から紙で申請いただいたものを単にスキャンして電子データにしたり、あるいは、紙申請を電子申請にするということだけを目的にするのではなくて、その手続を利用者の目線に立ち、業務自体を根底から見直すことによって、不要な処理や手続をなくすなど、業務の効率化を図るとともに、AIツールなどのデジタル技術を活用することで、市民の利便性の向上と業務の省力化につなげていくことがDXであると捉えております。 ◆柳沢潤次 委員 2つ目は、デジタル化を進めることがしづらい分野、例えば保育だとか介護だとか教育などもそうだと思いますが、業務の一部はデジタル化をすることが可能かと思いますが、そこで従事している人の働き方が根本から変わるわけではないというふうに私は思います。これら仕事の内容は人と人との関わりが大きな部分を占めているわけでありますから、そう思うんですが、DXとの関係でこの業務の在り方を説明いただけますか。 ◎入澤 デジタル推進室主幹 DXを通じて業務の見直しを行ったり、今まで職員が行ってきた定型的な事務処理が、デジタル技術などの活用によって業務の効率化が図られた分を、相談業務など、人でなければできない仕事に振り向けて、さらに注力できるようになり、DXの取組の大きな効果であると捉えております。 ◆柳沢潤次 委員 行政のデジタル化で言えば、7つの重点取組項目が書いてあるわけですが、(1)の情報システムの標準化は国に合わせるとあります。先ほども話がありましたが、個人情報保護法が改定されて、自治体個々の個人情報保護条例が廃止になって、国の法律に沿ったものになるという、大変危惧をするところがあります。藤沢の今の条例の場合には、本人以外からの情報収集や目的外の利用はできないことになっているはずでありますし、例外的に認められる場合には、本人に通知をしなければならないというふうになっていると思うんです。これらのことが緩和され、容易に個人情報が本人が知らないうちに国の機関に流されるということになるのではないかというふうに大変危惧をしているところです。国の標準化というのは、事務を進める側にはいいかもしれませんが、市民のために本当になるのかというところは大変疑問です。見解をお聞かせください。 ◎荒尾 デジタル推進室室長補佐 まず、情報システムの標準化により、行政事務の効率化のほか、調達におけるコストの削減や、行政手続のオンライン化の拡大や、システム調達等の業務に従事していた職員が市民の直接的なサービスなどの業務に注力が可能になるなど、市民の利便性向上になるものというふうに考えております。  なお、改正個人情報保護法においては、不正な手段により取得された個人情報や第三者への提供の規制強化が図られるとともに、被害の適用拡大として、外国の事業者にも法を適用するなど、個人情報の取扱いについて、より厳格になるものと捉えております。 ◆柳沢潤次 委員 (2)マイナンバーカードの普及促進というのがあります。12月の議会の報告に対して意見も申し上げてきたところでありますが、拙速な、ともかくがむしゃらに急いでいくというようなことでいいのかというふうな指摘もさせていただいておるんですが、この点についても再度お聞かせをいただきたいと思います。 ◎荒尾 デジタル推進室室長補佐 マイナンバーカードにつきましては、オンラインで確実に本人確認ができることや、カードを活用した電子申請、また、電子による確定申告や税申告、健康保険証の利用など、カードの利活用によって利便性の向上につながるものと考えております。そのため、本市におきましても、市民生活の質の向上が図れるよう、様々なカードの利活用をする場面の拡大及び国の方針と合わせた普及体制など、マイナンバーカードの普及促進を行ってまいりたいと考えております。 ◆柳沢潤次 委員 全てすれ違っております。  次に、セキュリティ対策についてであります。ここには万全のように書いてあるんですが、個人情報が絶対に漏えいしないと言い切れるのでしょうか。もし漏えいした場合の責任を行政がどう取っていくのかということについてお聞かせいただきたいと思います。 ◎荒尾 デジタル推進室室長補佐 本市のDX推進体制として、DX推進本部の傘下に、DXを推進するDX推進本部会議と、セキュリティを確保する情報セキュリティ委員会の2つの委員会を設置しております。その目的は、DXの取組が最先端技術の導入だけに先走らないよう、セキュリティをしっかりと担保した取組を進めていけるよう、アクセルとブレーキの役割を果たす意味で設置したものになります。今後におきましては、国が示すガイドライン等を踏まえ、セキュリティ対策に努め、本市のDXを推進してまいります。 ◆柳沢潤次 委員 幾つか課題がある中で、デジタルデバイド対策についてであります。誰一人取り残さない対策が本当にできるのか、取り残したまま進んでしまうのではないかという危惧も持っているわけです。今回のデジタル商品券では、全ての市民が平等に買うことができたのかどうか、できなかったのではないかというふうに思います。様々な混乱があったことも聞いております。「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」というふうになっているわけですが、その実現に向けて全庁を挙げていくという決意が書いてあるわけですが、本当にそうなっていくのかどうか。デジタル商品券を見ていると、大変危うく感じるんですが、見解をお聞かせください。 ◎谷本 デジタル推進室主幹 デジタル化の取組に当たっては、全ての市民にデジタルの恩恵を広く行き渡らせることが重要であるというふうに認識しております。そのためには、個々の利用者に寄り添った取組が必要であり、デジタルが不得手な方にも同様のサービスをお届けすることが重要であると捉えております。今後におきましては、各部局としっかりと連携し、「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」の実現に向け取り組んでまいります。 ◆柳沢潤次 委員 現状の認識との関係ですが、今、藤沢市が抱えている様々な課題があります。小さな課題ではありません。例えば商店街がなくなったり、買物難民が出てきたり、農業が衰退をしていく、こんな問題が、重要なことがたくさんあるわけです。スマートシティとの関係でどのように打開をするのか、その点についてお聞かせいただきたいというふうに思います。 ◎谷本 デジタル推進室主幹 スマートシティの取組においては、まさに今のお話の中にあったような、市民が生活する上で抱えている様々な課題をデジタルの力で解決することが目的であるというふうに捉えております。買物難民の課題であれば、例えば長野県伊那市では、市街地のスーパーから地区の公民館まで、ドローンで商品を配送し、公民館から注文した宅までのラストマイルは、安否確認を兼ねて、ボランティアがお届けするような取組を行っております。また、農業の衰退の課題であれば、福島県南相馬市では、担い手が少なくなった地域で、自動運転による田植え機を活用し、また、水田の給水を遠隔操作や自動制御で最適管理するなど、スマート農業による効率化で人手を補うような取組を行っております。それぞれの地域で、また、置かれた状況で活用されるデジタル技術は様々なものになりますが、スマートシティの取組は、これまでなかなか対応が難しかった市民生活の課題をデジタルの力で解決しようという未来ある取組であると捉えております。 ◆柳沢潤次 委員 今おっしゃったことは、この大きな課題の中の一部分であるというふうに思います。本質的な解決はそこにはない、そこではないというふうに私は思っているところです。  最後に、アンケート調査をどのように、いつ頃進めていくのか。市民の調査は大変重要でありますので、その点について最後にお聞かせをいただきたいと思います。 ◎谷本 デジタル推進室主幹 市民アンケート調査につきましては、スマートシティの取組に関する業務委託を実施する中で行う予定でございます。したがいまして、詳しい時期や進め方などにつきましては、今後検討していくことになりますが、夏頃に実施し、秋には回答を取りまとめて分析を行い、来年の2月には議会にも報告できるようにしていきたいというふうに考えております。 ◆武藤正人 委員 武藤です。よろしくお願いいたします。  それでは、資料2の一番最初のところに策定の趣旨がありますけれども、この中に「市民一人ひとりのニーズにあったサービスを提供し、だれもが安全安心で生き生きと暮らせる藤沢市へ」と書いてあるんですが、この内容をもう少し詳しく教えていただきたいんです。この言葉のとおりにやったら、一人一人のニーズというと莫大なものになるでしょうし、誰もが安全で安心できる藤沢市というふうに変革してもらいたいはもらいたいんですけれども、どのように一人一人のニーズというものを探し当てていくのか、そのところのお考えを伺いたいと思います。 ◎谷本 デジタル推進室主幹 市民ニーズの把握の仕方でございますが、例えば先ほど答弁申し上げましたアンケート等で広く意見を聞くということも大事であるかと思います。ただ一方で、サイレントマジョリティーというのでしょうか、なかなかお声が届きにくいという方々もいらっしゃるのかなというふうには把握しております。ワークショップですとか、その他いろいろな手法を活用いたしまして、様々なところから複合的にお声がいただけるように、いろいろとデジタルの力も活用しながら、試行錯誤していきたいというふうに考えております。 ◆武藤正人 委員 今お話しいただいた上で、アンケートの話もありましたし、いろいろニーズを聞いていくということでありますけれども、今の社会情勢を見ますと、日進月歩でいろいろな状況も変わっていますし、今まで必要だったものが必要ではなくなる、取組を進めていたものも必要ではなくなるということもありますし、取組を進めていく上で、もっと進めていかなきゃいけないことも出てくるだろうし、新たな取組も必要になってくるというような判断もしていかなきゃいけないと思うんですけれども、そういったところで、日々出てくる新たなニーズというのが考えられると思うんですが、そういったところをしっかりと把握していかなきゃいけないと思うんですが、その把握の仕方について、もう一度お聞かせいただきたいと思います。 ◎谷本 デジタル推進室主幹 これは他市の事例ではございますが、例えばディシディムという、市民の方々の声を集めながら、行政に反映していくような、インターネット、ホームページ等を利用した使い方というのもございます。デジタルの力というのは、時間の制約ですとか距離の制約というところを取り払うことができますので、そういう意味では、デジタルの力を活用する形で市民の意見が取り込めるような手法も考えられるといいのかなというふうに考えております。 ◆武藤正人 委員 ありがとうございます。  8ページ、DX推進体制のイメージ図があります。こういった形で推進していくんでしょうけれども、そういった中で、このイメージ図についてお聞かせいただきたいんですが、推進本部と、推進委員会には委員長がいて、この関係性ですけれども、これはどういう関係になるんでしょうか、お聞かせください。 ◎入澤 デジタル推進室主幹 DX推進本部につきましては、DX推進本部会議ですとか、下部組織であるDX推進委員会でDXの推進をしていくという位置づけになりまして、それと両輪で、左側にある情報セキュリティ委員会というもので推進をしていく体制になるんですけれども、DX推進本部会議につきましては、本部長を市長といたしまして、副本部長であるCIOと、昨年の11月に採用させていただきましたDX戦略推進プロデューサーのお2人からアドバイスをいただくという形で推進していきたいと考えております。情報セキュリティ委員会につきましては、今までと同じように、情報システム課を事務局としまして、副市長を委員長という立場に置いて、以前と変わらず推進をしていきたいというふうに考えております。 ◆武藤正人 委員 聞きたかったのは、DX推進委員会でいろいろな意見や要望を取りまとめると思うんですけれども、それをDX推進本部会議で――本部長が市長になっていますけれども、要は、言い方が正しいかどうか分からないですけれども、こちらのほうが権力がある会議だというふうに思っています。ここでブレーキをかけたり、アクセルを踏んだりしていくというふうに思うんですけれども、そういった適切な判断ができるのかどうなのかというのをちょっと心配しているんですけれども、そういったところはいかがでしょうか。 ◎入澤 デジタル推進室主幹 DXにつきましては、ボトムアップで進めていく部分と、トップダウンで進めていく部分の2つの考え方があると思っておりまして、例えば押印廃止に伴って、行政手続のオンライン化を進めるものにつきましては、各所属の職員などを中心に、ボトムアップで進めていくような形になりますけれども、全庁的な目標を示した上で対応すべきものですとか、費用対効果よりも住民の利便性の向上のほうを優先されるものについては、トップダウンで進めていくというようなところで、両方をうまく組み合わせながら、全庁のDXを推進していくような形を考えております。 ◆武藤正人 委員 ちょっと長くなっちゃって申し訳ないんですけれども、例えば市民からの要望において、DX推進委員会で様々な協議をされて、それをやるとかやらないとか、進めるとか進めないとかというような――市民要望のものですよね。市役所の業務でやっていただくのは、トップダウンでもボトムアップでも、どちらでも結構なんですけれども、市民要望の場合は、ボトムアップ的なものが多いのかなというふうに思っているんです。そういった中で、市民が本当に要望しているものに対しての判断というのは、DX推進本部会議で理解して進めていただけるのかどうかというところをお聞きしたいんですけれども、よろしくお願いいたします。 ◎入澤 デジタル推進室主幹 DX推進委員会のほうでは、具体的な取組に関する内容ですとか、先ほど委員おっしゃられたように、市民の方からの意見なども踏まえた形で、取組に関することを審議してまいります。その上で、DX推進本部会議のほうにかけまして、そこでDX推進施策の取組に関して承認といいますか、審議をしていくという形になりますので、市民の要望などにつきましても、このような会議体において取り組んでいくという形で考えております。 ◆武藤正人 委員 ではもう1点、DX戦略推進プロデューサーというのがありますけれども、だとしたら、これがどういうような役割を果たすのかが分からないんですけれども、このプロデューサーはDX推進委員会にも連携しているほうがいいのではないかというふうに思うんですが、お伺いをしたいと思います。 ◎入澤 デジタル推進室主幹 DX戦略推進プロデューサーにつきましては、行政内部のデジタル化ですとか、スマートシティの推進に関わる指導や助言ということですとか、あるいは、我々が作成した企画書案を一緒に提案していただくというような位置づけになっておりまして、基本的にはDX推進本部会議の中で、アドバイスという形で助言をいただくというようなことで考えております。 ◎佐藤 デジタル推進室長 若干補足をさせていただきますと、本部会議のほうでの関わりというのは今の答弁のとおりでございますが、それだけではなくて、この4月に全所属長を対象とした研修というものを開催する予定でございますが、その中でも、DX戦略推進プロデューサーに講師となっていただきながら、DXの取組のマインド、あるいは、その意識の持ち方というものをしっかりと学んでいただくというようなことも今考えてございます。そういう意味では、上部の本部会議の中でも方向性についての助言等もいただき、また、下部の推進委員会、あるいは、組織全般を捉えた中でも、そういった助言、指導等をいただくというような形の両面で、こういった外部の方をしっかり活用しながら、取組を進めていきたいというふうに行っていく予定でございますので、よろしくお願いいたします。 ◆原田建 委員 いろいろ皆さんの話を聞いていて、なかなか国の指針の枠を出ないというような話もありましたけれども、自治体として、国とは違って、示された基本的な考え方というのはいいのではないかなと思います。ここにもありますので、1つ、走りながら改善を続けると。常にブラッシュアップもそうですし、アップデートも必要になってくるということを考えますと、かなりの部分を外部委託が様々――外部との提携というのは必要になると思うんですけれども、その根幹というか、本質的な部分を行政内部でどこまで担っていくのかということでお聞きしたいんです。今、DX戦略推進プロデューサーを新たに置いて、様々な研修がされているという話だったんですけれども、今後のデジタル人材の育成、確保といったものはどういったところに配置を考えているのか、その点についてまずお聞かせいただきたいと思います。 ◎入澤 デジタル推進室主幹 デジタル人材の育成確保という点では、今年度はデジタル人材育成研修ということで、所属長向けにDXの基本的な考え方などを5月に行ったりしているんですけれども、DX推進リーダーというものを2月に配置させていただきまして、そのリーダーの役割としては、課におけるDXを進める原動力となっていただくということで考えておりまして、そのあたりの研修を通じてDXというところを理解していただきまして、より一層、DXを反映できるようにしていきたいというふうに考えております。また、重点取組項目として7つ挙げさせていただいておりますけれども、この7つの重点取組項目なども含めて行っていきたいというふうに考えております。 ◆原田建 委員 ありがとうございます。  人材の育成、確保と関わるんですが、これは先ほど来の話で、直接会って市民サービスの提供を進めていくという、会うことの大切さという話もありました。ただ、逆に会えない方へのアクセスはどうするかというような議論はもっともだと思いまして、そういう方々にどうやって――いつも何か申請をしなければ受けられないサービスの限界を超えていくということであれば、そこを超えるためのいわゆるプッシュ通知機能というんですか、そういうものをどこまで自治体としてやっていくのか、この辺は今どういうふうにお考えになっているのかお聞かせをいただきたいと思います。 ◎谷本 デジタル推進室主幹 プッシュ通知機能という点につきましては、昨年の12月にLINEを活用しましたセグメント配信というものをさせていただいております。LINEを登録されている方に、私はこういう情報が欲しいよということをアンケートで答えていただきますと、その方々の欲しい情報に合わせて、各課の担当から必要な情報を配信するというところで運用させていただいております。  委員おっしゃるとおり、プッシュ型の通知というのは確実に相手に届けることができるというメリットがございますので、このメリットを大切にしながら、運用また研究を続けていきたいというふうに考えております。 ◆原田建 委員 ありがとうございます。
     そうなんですよね。LINEでのああいうアプリがすごく市政を身近にしている側面というのは実感できるところなんですけれども、もう一つ、本当に伝えたい情報を、伝えたい人にとなると、そこに個人情報が絡んでくるので、その扱いというのは、利便性の裏返しとして、大変センシティブになるというところだと思うんです。このあたりは、アプリとかを全て外に担ってもらうというふうに――いろんな優秀なソフトがあるので、そういうものを活用することは当然なんですけれども、今後の人材の確保、新たな雇用というところまで――デジタル職の採用にも取り組みますというふうに書いてありますので、その辺のアプリの作成、とりわけプッシュ通知なんかをいろんな切り口、いろんなサービスにおいて発動することが担えるような人材――常にアップデートをしていく必要から、そこを外部委託していくと、個人情報の面もそうなんですけれども、費用面でも今後大変かかっていくということにもなりますので、その辺はある程度市の内部でできるようなセクションの設置もしくは人材の確保といったところが求められてくるのではないかと思うんですが、その辺についてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。 ◎戸塚 総務部参事 デジタル職の人材の確保という御質問で、例えばアプリの作成の人材はどうかというところなんですけれども、これにつきましては、確保、育成を含めまして、今現在、デジタル推進室、職員課とも連携しながら、鋭意検討しているところでございます。また、今おっしゃられたとおり、どんな人材が必要なのか、どんな人材を求めているのかをデジタル推進室とも共有、連携しながら、人材確保に向けて取り組んでいきたいというふうに考えてございます。 ◆原田建 委員 ありがとうございます。ぜひそこは検討いただきたいなと思っています。  先ほど井上委員のほうから言われたところもすごくもっともだと思っていまして、いつも職員とやり取りをするとき、こっちはタブレットを使いながら話をしているのに、職員の皆さんはなかなかそこを手にできないまま仕事をしなきゃいけないつらさというのを――先ほど、どの段階、どのタイミングでシステム的な導入を図っていくのかというのはあったんですけれども、例えば学校なんかも全体として子どもたちにタブレットの配付に至ったわけですから、その辺は本当にテンポよくというか、ここをベースにやらなきゃいけないという井上委員の言うこと――すみません、重ねながらで恐縮なんですが、例えばタブレットを職員に配付するといったような発想、それが不断に活用できるといったような仕組みでは、費用面、タイミングとしてのスケジュール的なところをどのようにお考えなのか、もう一度確認させていただきたいと思います。 ◎入澤 デジタル推進室主幹 委員がおっしゃられました、タブレットを使ってですとか、端末の更新といった観点につきましては、先ほども答弁させていただいたとおり、2年後に大きな入替えがございまして、そこをターゲットに大きく変革していきたいというふうに考えております。ただ、物だけではなくて、DXというのは市民目線で考え直すというところが非常に重要なポイントとなりますので、まず、そういうところの行政手続のオンライン化ですとか、端末が変わらなくてもできるところは重点的に、徹底的に行っていきたいというふうに考えております。 ◆原田建 委員 ありがとうございます。  最後にします。そういうもろもろの事情があって、なかなかスピード感が目に見える形で――スマートシティなり、DXというのが見えてきにくい中で、走りながら改善を続けるということであれば、各課のボトムアップも大事なんですけれども、何か象徴的な事業を幾つかモデル事業として、こういうことを課題解決したいためにDXをやりますというようなものを象徴的に取り上げていくという手法も今後必要なのではないかと感じるんですが、この点についてのお考えを最後にお聞かせいただきたいと思います。 ◎宮原 企画政策部長 御指摘ありがとうございます。先ほどの井上委員のところでのちょっと補足にもなるんですけれども、国から求められる業務とかスケジュールみたいなものというのは、市の人員体制や働き方改革への対応などをはじめ、そもそもどのように進めていいか分からないとか、紙文化からどうやって脱却しようかといったところは、行政が一番苦手としているところなんだと思っています。DXはやはりそこを乗り越えて――DXとして進めていくに当たっては、行政の業務の本質とは何だろうであったりとか、業務のコアとは何だろうということをしっかり問い続けながら、そこをデジタル化していくこと、また、そのためには、どのような民間活用をはじめとするリソースを必要とするかをしっかり議論するところから始めないと失敗するんだと私は思っています。だから、まず、デジタル推進室なりを中心として、全庁的に議論してまいりたいと思っていますし、今それが遅いという御指摘は先ほどもありましたが、それは私どもの反省も含めて受け止めをさせていただきたいと思います。  また、DXの部分で組織内でいうと、DXを浸透させていくということは、例えば今は年度を単位として予算編成であったりとか、職員の定数であったりとかを探っているところもありますけれども、そういったものにも及ぶのではないかというようなことも想定をしていかないといけないと思っています。こうした議論をデジタル推進室、あるいは、企画政策部がしっかりとコーディネートしながら、変革という種というんですか、変革ということをしっかり組織に根づかせて、様々な難問を解きながら、モデル事業のピックアップをはじめとしまして、藤沢市のオリジナルな部分も視野に、藤沢市にフィットするデジタルの最適化を進めてまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ◆山口政哉 委員 よろしくお願いします。  資料2のほうを見ますと、DX推進マネージャーとDX推進リーダーの設置というふうにありますけれども、マネージャーのほうは各課の所属長、課長がなると思うんですけれども、DX推進リーダーのほうはどのくらいの人数を予定していて、また、どのような階級の方がなるのか、まずお聞かせください。 ◎入澤 デジタル推進室主幹 DX推進リーダーの主な役割としましては、課におけるDXを進める原動力となっていただくということで、具体的には、業務のやり方や流れを見直して、市民にとっても職員にとってもメリットのある業務の在り方を考え、それをDX推進マネージャーなどと相談しながら、課内調整を行っていくことですとか、課内におけるDXに関連する業務改革案というものを策定して、必要に応じて予算要求につなげていくというようなところを担っていただきます。人数としましては、各課に1名配置をさせていただきまして、令和4年度につきましては、その半分の60名の方を中心に、DX人材の育成研修などを受講いただきまして、マインドのセットですとか、スキルというものを体得していただきたいというふうに考えております。階級につきましては、管理職以外の上級主査以下のメンバーを現在想定しております。 ◆山口政哉 委員 ありがとうございます。  今言った推進リーダーの方は、各課から出て、業務の見直しとか業務プロセスの再構築の実施とかといって、そして、多分、専門研修を受けると思うんですけれども、こういった各リーダーの習得のスピード感の違いとか、モチベーションの違いとか、ばらつきが出てくるのかなというふうに思うんですけれども、そういった調整とか、また、専門研修のスケジュール感みたいなものがもし分かりましたらお聞かせください。 ◎入澤 デジタル推進室主幹 専門研修につきましては、具体的には、大体5月ぐらいからスタートをしまして、五、六回の人材育成研修をして、最終的には、先ほどのDX推進本部会議でプレゼンテーションをしていくというような形で考えております。また、DX推進リーダーのほうにつきましては、DXのリーダーの手引というものも現在作成しておりまして、DX推進リーダーに必要な心構えですとか、スキルといったものを記載した内容で、皆さんに読んでいただいている最中でございます。 ◆山口政哉 委員 市の職員の方というのは、多分、ずっと同じところにはいないと思いますので、配置が変わったりすると思うんです。今度の4月にも配置が変わると思いますけれども、そういったところで、各課にいなくなる可能性とかもあるのかなと思うんですけれども、そこら辺はどのようにお考えでしょうか。 ◎入澤 デジタル推進室主幹 人事異動などに伴って異動された場合にも、必ず各課1名になるようにDX推進リーダーを配置して、受けていない職員につきましては、人材育成研修を受けてもらうような形で考えております。 ◆山口政哉 委員 全国の自治体が一斉にDXの推進に取り組んでいくということで、本市もそれに倣って、このような取組をすると思うんですけれども、こういったリーダーをやるのは上級主査以上というふうに先ほど御答弁を聞きましたけれども、そういった若い人のやる気を出させるには、他市とは違った目玉にする取組、例えば入った人をすぐにリーダーに持ってきたり、スキルのある人をリーダーに持ってくるといった、目玉の政策も必要かなというふうに考えるんです。そういったほうが職員さんの機運の醸成にもなるし、やる気がすごく出てくるのかなというふうに思うんですけれども、そのあたりのお考えをお聞かせください。 ◎入澤 デジタル推進室主幹 DX推進リーダーにつきましては、上級主査以上ではなくて、上級主査以下の若手を中心としてリーダーになっていただくことで考えております。  また、今年度も手を挙げていただいて、デジタル人材育成のほうを行っていったんですけれども、その中で、例えば今年度ですと、4つのプロジェクトをDX推進リーダーの方たちが検討したんですけれども、意見提案制度の改革ですとか、庁内でのコミュニケーションの改革ですとか、窓口の申請の手続の改革であったり、立入検査の業務改革であったりという4つのプロジェクトを立ち上げて、実際にCIOの方々にプレゼンテーションを行わせていただいたというような経緯もございますので、そのあたりも来年度以降も引き続き行って、DXに関する取組を進めていきたいというふうに考えております。 ○神村健太郎 委員長 休憩いたします。       ──────────────────────────────                 午後2時09分 休憩                 午後2時10分 再開       ────────────────────────────── ○神村健太郎 委員長 再開いたします。  これで質疑を終わります。  報告に対する意見はありませんか。 ◆井上裕介 委員 様々御答弁をいただきまして、ありがとうございました。いろんな議論があったと思うんですけれども、私から再度、理事者の皆様にも聞いていただきたいのは、答弁を聞いていると、どうしても役所の今までの計画の方法論から全く脱却できていないかなと思います。計画をつくることがDX戦略のように聞こえますし、議論をすることとか――デジタル推進室ができて1年たっているわけです。そこからまたいろいろな議論をしていかなきゃいけないとなると、スピード感が非常に欠けていると思います。そして、コロナ禍だからこそ、デジタル、DXの必要性みたいなものもたくさん見えてきているのに、それをあと2年先延ばして、職員の皆さんの環境を考えていくなんていうことは、今までのアナログの方法論と全く変わらないと思います。そういったことをもう一度――今後、予算の審議等々もありますので、また議論をしていきたいと私どもの会派では思っていますけれども、いま一度、その点を整理していただきたいと意見を付させていただきます。 ◆柳沢潤次 委員 日本共産党藤沢市議会議員団の意見を申し上げます。  藤沢市DX推進計画が示されまして、これは国の方針に沿って、言ってみれば前のめりに進めようとしているものだというふうに思います。  さきの12月議会総務常任委員会でも、マイナンバーカードの推進、普及の取組の報告について意見も申し上げましたが、1つは、国が進めようとしているデジタル化は、個々の地方自治体のシステムや規定を標準化し、共通化しようとしている、その個人情報を含むデータを特定の企業が利用できるようにするというところに一つ大きな問題があります。2つは、自治体が必要性からつくってきた個人情報保護条例を標準化して、本人以外からの情報収集が安易にできるようになっているということであります。3つには、国が2025年に実施しようと目標を掲げている、住民と役所をつなぐ行政窓口をオンライン化して、銀行のATMのような自治体の窓口にしようとしていることなど、国がデジタル庁をつくって、強力に進めようとしているデジタル化とマイナンバーカードの普及は、市民にとって便利になると一言で片づけられる問題ではないというふうに思っております。  本来、情報通信など、デジタル技術の進歩は、人々の幸福や健康に資するものでなくてはなりません。当然のところです。地方自治体にとっても、住民の福祉増進のために有効に活用していかなくてはならないというふうに思います。政府が進めているデジタル改革は、国民の大事な個人情報や科学技術を財界のもうけの材料として差し出すような危険な中身を持っているというふうに指摘しておきたいと思います。  藤沢市も国の言いなりではなくて、市民の命と暮らしを守っていく観点から、拙速なデジタル化はやめるべきだというふうに思います。どのように科学技術を市民本位に活用するのか、個人情報をどうすれば守っていかれるのか、漏えいした場合には行政としてどう責任を取っていくのかなど、まだまだ議論をしなければならない問題はたくさんあるというふうに思います。拙速にどんどん進めるのではなくて、十分市民の中でも議論をしていく必要がある問題だというふうに思います。そのことを申し上げて、意見としたいと思います。 ○神村健太郎 委員長 これで意見を終わります。  休憩いたします。       ──────────────────────────────                 午後2時15分 休憩                 午後2時25分 再開       ────────────────────────────── ○神村健太郎 委員長 再開いたします。  オンラインで出席されている市側職員におかれましては、出席状況の確認ができましたので、オンライン会議システムでの画面表示をオフにしていただいて結構です。  最後に、報告③藤沢市国土強靱化地域計画の策定について(最終報告)について発言を許します。 ◎斎藤 防災安全部長 それでは、藤沢市国土強靱化地域計画の策定について(最終報告)につきまして御説明いたします。  お手元の資料1の1ページを御覧ください。  藤沢市国土強靱化地域計画の策定につきましては、いかなる災害等が発生しようとも、最悪な事態に陥ることが避けられるような強さとしなやかさを持った安全・安心な社会を平時からつくり上げていくため、本市における防災及び減災の施策を客観的に分析、整理し、さらなる充実を図ることを目的として、本計画の最終案を報告するものでございます。  最初に、1の令和3年12月以降の主な取組でございますが、昨年12月にパブリックコメントの実施や、藤沢市防災組織連絡協議会への意見等の照会を行うとともに、本委員会におきまして、中間報告として、本計画の素案を報告いたしました。また、本年1月には、庁内各部局への意見等の照会や、パブリックコメントにおける意見等の公表を行いました。その後、市議会をはじめ関係機関等からいただいた御意見やパブリックコメント等を踏まえました最終案を作成したところでございます。  次に、2のパブリックコメントの実施結果(概要)でございますが、(1)意見公募期間は資料に記載のとおり、(2)提出者数は3人、(3)意見件数は6件でございました。また、主な意見の内容及び市の考え方につきましては、下段の表に記載しております。なお、アの市街地の延焼火災の防止に関する意見及びイの都市ガスの供給停止状況や復旧状況に関する意見につきましては、それぞれに関係するリスクシナリオや施策の中で、提案を受けました事項等を追記するなど、次ページの3、最終案における主な変更点の(3)及び(8)に記載のとおり、本計画に反映をさせていただいております。  続きまして、2ページを御覧ください。  上段の表、ウの無電柱化整備事業ほか、記載の各対策事業に対する個別の要望につきましては、事業担当課と情報共有を行い、今後の取組の参考にしてまいります。  次に、3の最終案における主な変更点でございますが、表に記載のとおり、(1)から、3ページ上段の(9)まで、12月の本委員会における御意見やパブリックコメント等を踏まえまして加筆等を行っておりますので、恐れ入りますが、資料2の計画書本文にて御説明させていただきたいと存じます。  それでは、資料2、計画書最終案の12ページを御覧ください。  まず1点目として、第2章、本市の概況に、第7節、藤沢市地域防災計画において想定する災害等を設け、1の地震災害から、2、津波災害、13ページにお移りいただいて、3、洪水災害、4、土砂災害、14ページにお移りいただいて、5の高潮災害まで、本市における想定災害の内容等を追記いたしました。  次に、19ページを御覧ください。  2点目として、第4章、リスクシナリオ別の脆弱性の分析及び整理におきまして、30のリスクシナリオごとの表の中に丸番号の数字を付して各施策を掲げておりますが、御意見等の反映の結果、この施策数を全体で137件、再掲を除きますと55件といたしました。また、それぞれの施策ごとにかぎ括弧でページ番号を付与し、第5章のリスクシナリオへの対応策における主の取組等の索引となるよう、追記いたしました。  一例を申し上げますので、次の20ページを御覧ください。  表題、1-1、地震等による住宅・建物・交通施設等の複合的・大規模倒壊や不特定多数が集まる施設の倒壊による多数の死傷者の発生、通し番号、リ-1の表中、①建築物の耐震化及び屋内収容物の耐震対策の末尾にページ番号P37を付して、主な取組等のページへの索引としております。以降、34ページまでの各リスクシナリオの表におきましても、同様の記載をしております。  続きまして、21ページを御覧ください。  3点目として、リスクシナリオ1-1に、ページ上段表内の施策⑨道路等の整備による災害に強いまちづくりを設け、道路等の整備を行い、市街地の延焼拡大を防止するなど、災害に強いまちづくりを進める必要がある旨を追記いたしました。  なお、同様に、この施策の推進方法及び主な取組等につきましては、44ページに掲載しておりますので、後ほど御参照くださいますようお願いいたします。  次に、34ページを御覧ください。  4点目として、中段に掲げる表のリスクシナリオ8-4、貴重な文化財や環境的資産の喪失、地域コミュニティの崩壊等による生活への影響や有形・無形の文化の衰退・損失におきまして、施策④地域コミュニティの維持を設け、被災者へのケアに関する事項を追記いたしました。  なお、同様に、この施策の推進方法及び主な取組等につきましては、90ページに掲載しておりますので、後ほど御参照くださいますようお願いいたします。  次に、37ページを御覧ください。  5点目として、37ページから92ページまで、第5章のリスクシナリオへの対応策に掲げる施策の表の下段に記載の主な取組の指標等につきまして、施策における目標が設定可能な指標等を適宜追加、修正いたしました。  続きまして、38ページを御覧ください。  6点目として、施策1-1-②地域の安全確保の主な取組の欄、上から3番目の項目に、分散避難の促進と避難者のプライバシー確保等のため、民間商業施設の立体駐車場や民間宿泊施設を応急の避難場所として使用する協定の締結に関する事項を追記いたしました。  次に、56ページを御覧ください。  7点目として、下段に掲げる表の施策2-1-⑤備蓄資機材の増強の主な取組の欄、上から5番目の項目に、災害発生時の電力確保の重要性を踏まえ、避難所となる施設等への非常用発電資機材及び電動車等の整備に関する事項を追記いたしました。  次に、74ページを御覧ください。  8点目として、下段に掲げる表の施策6-1-④非常時の電気・ガス供給体制の整備の主な取組の欄、上から2番目の項目に、各ガス事業者との情報連絡体制を維持し、供給が停止した際の復旧体制の整備や停止及び復旧進捗状況の市民周知について連携を図る旨を追記いたしました。  次に、恐れ入りますが、資料3の本計画に基づく施策として実施する事業一覧を御覧ください。  この一覧に掲げる事業のうち、藤沢市市政運営の総合指針2024の事業集(令和3年度版)に掲載されております重点事業に該当するものにつきましては、表の右側に設けました重点事業の欄に丸印をつけ、総合指針との整合、調和を図っております。  以上が最終案における主な変更点でございます。  このほか、資料2及び資料3の全体を通じまして、文言の精査、表現の見直しなど、追記、修正を行っております。  それでは、恐れ入りますが、資料1にお戻りいただきまして、3ページを御覧ください。  最後に、4の今後のスケジュールでございますが、本年3月に本計画を策定し、その後、本市ホームページに掲載して市民周知を図るとともに、防災関係機関等への情報提供を行ってまいりたいと考えております。  以上で藤沢市国土強靱化地域計画の策定についての説明を終了いたします。 ○神村健太郎 委員長 報告が終わりました。  この報告に関し、質疑はありませんか。 ◆柳沢潤次 委員 1点だけお聞かせをいただきたいと思います。昨年12月の議会で中間報告に対する意見を申し上げておりますけれども、1、起きてはならない最悪の事態(リスクシナリオ)に対する脆弱性の分析・整理の1-1に④地域の防災力の向上があります。その中で、自助、共助の考え方が前面に出過ぎているのではないか、公助が後回しになっているのではないかというような指摘をそのときにしたわけでありますけれども、この報告書では、変更なり変化なりがあるのかどうかお聞かせいただきたいと思います。  あえて言わせていただければ、自助、共助が前面に出るというのは、ともすると、これが独り歩きしていくようなところがあるわけです。災害時の最初に混乱をしているようなところでは、自助というのは、当然ながら、自分の身は自分で守るとなるわけですけれども、しかし、行政の計画の中では、やっぱり行政の責任、公助が前面に出るべきだというふうな思いがあるので、あえて言わせていただいているんですが、今度の最終報告の中でどうなのかお聞かせをいただきたいと思います。 ◎平本 防災政策課主幹 委員の御意見を踏まえまして、今回、資料2の最終案におきまして、20ページ、第4章の施策④で、自助、共助が前面に出てしまっているのを、出てしまわないように、「行政による『公助』と共に」という文言を追記いたしました。また、40ページの第5章の推進方法にも同様に追記、修正をしてございます。 ○神村健太郎 委員長 ほかに質疑はありませんか。よろしいでしょうか。                (「なし」と呼ぶ者あり) ○神村健太郎 委員長 休憩いたします。       ──────────────────────────────                 午後2時39分 休憩                 午後2時40分 再開       ────────────────────────────── ○神村健太郎 委員長 再開いたします。  これで質疑を終わります。  報告に対する意見はありませんか。                (「なし」と呼ぶ者あり) ○神村健太郎 委員長 これで意見を終わります。       ────────────────────────────── ○神村健太郎 委員長 これで本日の日程は全部終了いたしました。  お諮りいたします。本会議に対する委員会報告の文案は委員長に一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。               (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○神村健太郎 委員長 御異議がありませんので、そのように決定いたしました。
     その他、委員の方から発言はありませんか。                (「なし」と呼ぶ者あり) ○神村健太郎 委員長 これで委員会を閉会いたします。       ──────────────────────────────                 午後2時41分 閉会       ────────────────────────────── 以上のとおり相違ありません。 藤沢市議会委員会条例第62条第1項の規定により、ここに署名する。 総務常任委員会 委員長  神 村 健太郎...